YAMAHA T-5D
¥34,800(1981年頃)
解説
T-5をベースに改良を施したFM/AMチューナー。
フロントエンド部には高精度ワイドエアギャップ3連バリコンとローノイズで高周波特性のすぐれたJ-FETを採用しており、高感度と各種の妨害排除特性を改善しています。
IF段には高周波特性とオーディオ特性の両方の実現を図った高伝送特性セラミックフィルタを6素子相当採用しています。
FM信号をL/Rの信号に分けるMPX回路では、HighスルーレイトのDCアンプを基本にしたヤマハ独自のDC-NFBスイッチング回路を採用しています。
オーディオアンプ同様に特性改善のためにNFB(負帰還)をかけた構成なため、超低域から高域まで歪やノイズを低減しています。
チューニングメーターにはオプティカルバランス型を採用しています。
これは、ダイアル指針である赤のLEDを挟んで左右にグリーンのLEDを配したもので、左右のグリーンのLEDの明るさが一致した時にセパレーション最良、歪率最小の同調となります。
シグナルメーターを搭載しており、妨害検出フィルタとAGCアンプにより広い入力レベルを高速応答の6点LEDにり表示します。
また、ヤマハ独自の妨害検出方式により、強い局まで飽和することなくマルチパスやフェージングなどの不要電波を指示値の低下やフラ付きとして指示することが可能となっています。
AMチューナー部には新開発のループアンテナを採用しています。
また、AMミューティング回路を搭載しています。
カセットデッキ等での録音レベルの設定において目安となるREC CALを内蔵しています。
機種の定格
型式 | AM/FMステレオチューナー | ||||
<FMチューナー部> | |||||
受信周波数 | 76MHz~90MHz | ||||
50dB S/N感度 | mono:3μV(14.8dBf) stereo:40μV(37.3dBf) |
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実用感度(84MHz) | 300Ω:2.4μV(12.8dBf) 75Ω:1.2μV(12.8dBf) |
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リミッタ感度 | 1.58μV(9.2dBf) | ||||
イメージ妨害比 | 65dB | ||||
IF妨害比 | 100dB | ||||
スプリアス妨害比 | 90dB | ||||
AM抑圧比 | 60dB | ||||
キャプチャーレシオ | 1.5dB | ||||
実効選択度 | 65dB | ||||
SN比 | mono:86dB stereo:84dB |
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全高調波歪率 |
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IM(混変調)歪率 | mono:0.05% stereo:0.1% |
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ステレオセパレーション | 50Hz:50dB 1kHz:55dB 10kHz:45dB |
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周波数特性 | 50Hz~10kHz、±0.3dB 30Hz~15kHz、+0.5 -1dB |
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サブキャリア抑圧比 | 55dB | ||||
ミューティングレベル | 3μV(14.8dBf) | ||||
シグナルメータ飽和レベル | 100μV(45.2dBf) | ||||
<AMチューナー部> | |||||
受信周波数 | 525kHz~1605kHz | ||||
実用感度 | 10μV | ||||
選択度 | 27dB | ||||
SN比 | 55dB | ||||
イメージ妨害比 | 45dB | ||||
スプリアス妨害比 | 50dB | ||||
全高調波歪率 | 0.3%(1kHz) | ||||
<総合> | |||||
出力レベル/インピーダンス | FM(100%変調1kHz):500mV/5.2kΩ AM(30%変調1kHz):180mV/5.2kΩ Rec Cal(333Hz):250mV/5.2kΩ |
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使用半導体 | トランジスタ:19個 IC:6個 FET:1個 LED:10個 ダイオード:17個 |
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電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
定格消費電力 | 8W | ||||
外形寸法 | 幅435x高さ93x奥行300.5mm | ||||
重量 | 3.7kg |