オーディオの足跡

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T-3の画像
 解説 

ヤマハのオーディオ技術を投入したFMステレオチューナー。

フロントエンド部には、周波数直線型5連バリコンを採用し、アンテナ入力部及び段間をダブルチューンにしています。さらに、RFアンプにはデュアルゲートMOS FETを採用し、各種の妨害排除特性を改善しています。

IF部は、オーディオ特性を重視したLocalポジションと、妨害の多い受信環境に最適なDXポジションを搭載しており、自動的にDXポジションに切換るAuto-DX回路を採用することで高品質な受信を可能にしています。

LocalポジションでのIF段の構成は、新開発のセラミックフィルタ2素子を採用し、IFアンプにはインピーダンス変動を抑えるためにバッファアンプを配し、リミッタ効果の優れたカレントリミッタ付7段差動増幅器に位相歪補正回路付きという構成になっています。
また、DXポジションでは、Localポジションにさらに新開発のセラミックフィルタ2素子を追加する事により、選択度を向上して妨害をシャープにカットしています。

MPX部には、新開発のハイスルーレイトで低歪率なDCアンプを用いて、DC-NFBスイッチングPLL方式ステレオデコーダーを開発・搭載しています。
この回路はハイスルーレイトのDCアンプをベースに、ヤマハ独自のトランジスタによる平均値復調方式のスイッチング回路に、オーディオアンプ同様のNFBをかけた構成となっています。これにより、超低域から高域までの位相特性や過渡特性が優れ、混変調歪の少ない回路を実現しています。
また、パイロット信号キャンセル回路により、オーディオ信号として不要な19kHzパイロット信号はデコーダーに入る前に除去されているため、ローパスフィルタのカットオフ周波数を19kHzより高くすることができています。

19kHzのパイロット信号から38kHzのサブキャリアを発生させるPLL回路には、入力に同調型の妨害フィルタを付加し、ステレオ音声信号によるサブキャリアの乱れが少ないAnti-interference PLL Systemを採用しています。

希望の局にチューニングされた場合に、ローカルオシレーターの周波数を自動的にホールドするATS(オートマチック・チューニング・ホールド・システム)を搭載しています。

ミューティング回路を搭載しています。
また、電源のon/off時のノイズに対してもタイミング回路を設け、ミューティング動作を行っています。

シグナルメーターには妨害検出型のメーターを採用しています。
Muting/ATSスイッチをoffにすることで、マルチパスやフェージングといった不要電波の存在を支持値の低下や針のフラつきとして表示します。

333Hzのテスト信号発生回路が内蔵されています。
出力レベルはFMの出力レベルの50%変調レベルに設定されています。

機種の定格
型式 FMステレオチューナー
FM実用感度(IHF、300Ω) mono:1.8μV/10.3dBf
イメージ妨害比 120dB
IF妨害比 100dB
キャプチャーレシオ 1.0dB
実効選択度(IHF) Local:45dB
DX:82dB
SN比 mono:86dB
stereo:84dB
全高調波歪率
mono: 0.05%(Local)
0.15%(DX)
stereo: 0.05%(Local)
0.5%(DX)
ステレオセパレーション Local:55dB
DX:30dB
周波数特性 30Hz~15kHz ±0.5dB
サブキャリア抑圧比 65dB
付属回路 Auto DX回路
ATS
ブレンドスイッチ
Recキャリブレータ
ミューティング
Signal Qualityメーター
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力 9W
外形寸法 幅435x高さ94x奥行332mm
重量 5.5kg