YAMAHA CT-X11
¥59,000(1978年頃)
解説
IF段にDXポジションを搭載することで電波環境への対応を図ったFM/AMチューナー。
フロントエンドには高周波特性に優れたJ-FETと周波数直線型3連バリコンを採用しています。
また、受信した電波を10.7MHzの中間周波数に変換するミキサ段の動作レベルも十分に吟味しており、フロントエンド全体の諸特性を向上しています。
IF段には、特に妨害排除特性を良くするために低スプリアス型セラミックフィルタ4個と、リミッタ特性の良いICによるカレントリミッタ付き7段差動増幅IFアンプを採用したDXポジションを搭載しています。
また、Normalポジションでは、微分利得直視解析法により十分吟味された4素子低スプリアスセラミックフィルタと位相補正回路を採用しており、低歪率高セパレーション化を図っています。
MPX部にはヤマハ独自の平均値復調回路とPLL・ICを使用したサブキャリア発生回路に、さらにオーディオアンプ同様NFBをかけた低歪率広帯域のNFB・PLL・MPX回路を採用しています。
さらに、コンポジット信号をステレオ信号に復調するのに必要な19kHzのパイロット信号をデコーダの入口でキャンセルするパイロットキャンセル回路を採用しており、広帯域再生を可能にしています。
録音時のレベル調整が簡単に行える333Hzのテスト信号発生回路を搭載しています。
妨害検知型のシグナルクオリティメーターを搭載しています。
このメーターは入力電波のレベルを表示するシグナルメーターの機能に加え、電波の質を検出し、電波状態が悪化した時に指針のふらつきとして表示することが可能です。
機種の定格
型式 | FM/AMステレオチューナー |
<FMチューナー部> | |
FM実用感度(IHF、300Ω) | mono:1.6μV/9.3dBf |
イメージ妨害比 | 55dB |
IF妨害比 | 80dB |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
実効選択度(IHF) | Normal:55dB DX:85dB |
SN比 | mono:80dB stereo:75dB |
全高調波歪率 (1kHz、Normal) |
mono:0.07% stereo:0.08% |
ステレオセパレーション | 45dB(1kHz、Normal) |
周波数特性 | 30Hz~15kHz +0.5 -1.0dB |
サブキャリア抑圧比 | 45dB |
<AMチューナー部> | |
実用感度 | 18μV |
選択度(IHF) | 25dB |
<総合> | |
付属回路 | IF DXポジション FMブレンド・ミューティング 出力レベルボリューム Recキャリブレーター Signal Strength/Qualityメーター |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅435x高さ160x奥行334mm |
重量 | 6.3kg |