YAMAHA NS-C7HX
¥55,000(1台、2002年2月発売)
解説
HXシリーズのセンタースピーカー。
低域には16cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
振動板にはWSD(White Spruce Diaphragm)振動板を採用しています。この振動板はHXシリーズのために新開発されたもので、カナダ産のスプルース長繊維をほぼ100%使用しており、自然な音色と強靭さを持たせています。
さらに、角線エッジワイズ巻ボイスコイルやアルミダイキャスト製フレームを採用する事でデジタルシアターサウンドのための広ダイナミックレンジと自然な音色を実現しています。
高域には3cmドーム型ツィーターを搭載しています。
振動板には30ミクロン厚のアルミダイアフラムを採用しており、専用設計のディフューザーによってファインチューンが施されています。
高域には新開発のウェーブガイドホーンを装備しています。
従来のスピーカーでは高音域に至るまで指向性が広く設計されており、スピーカーからの直接音に対する間接音(壁面などからの反射音)の比率が高いものとなっていました。しかし、間接音がエフェクトとして収録されているマルチチャンネルソース再生では製作者の意図しない間接音が発生してしまい、正確な再現を妨げる一因となっていました。
HXシリーズでは指向性制御の手法として使われてきたウェーブガイド技術を応用しており、独自のウェーブガイドホーンを採用する事で間接音の発生を厳密にコントロールしています。ウェーブガイドホーンの材質は試聴によって厳選された高精度アルミダイキャスト製で、ホームシアターユースに最適化された左右方向135度、上下方向120度の指向特性によってシアターサウンドの音場感を高めています。
ネットワーク部にはウーファー用とミッドレンジ/ツィーター用のネットワークを分離した独立式ネットワークを採用しており、コイル~コイル間やコイル~コンデンサ間など近接したパーツの相互間で発生するクロストーク歪を低減しています。また、ウーファーユニットのそれぞれに独立した専用ネットワークを割り当てる事でユニット間の相互干渉を排除しています。
全てのネットワークには一般的なプリント基板方式ではなく、リード線を用いてパーツやユニットを最短距離で結ぶダイレクトコネクション方式を採用しています。また、コンデンサやコイルにはスタジオモニターなどで実績のある高品位パーツを採用し、内部配線材には低損失の高級ケーブルを採用する事でネットワークに起因する音質劣化やエネルギー損失を最小限に抑えています。
エンクロージャーには密閉方式を採用しています。
組み立てには総三方留め構造を採用しており、応力が集中する角部分全てを寄木細工のように堅固に組み合わせる事で優れた剛性を確保しています。また、バッフルボードには25mm厚のものを採用しており、大音量再生時における不要共振を低減しています。
外観はリアルウッド突板仕上げが施されており、カナダ産ハードメープル材にヤマハの高級木目ピアノと同じウレタンオープンポア塗装がされています。
入力端子にはバイワイヤリング接続にも対応した金メッキ仕上げのスピーカーターミナルを採用しています。
スラントブロックが付属しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・3スピーカー・密閉方式・センター型・防磁設計 |
使用ユニット | 低域用:16cmコーン型x2 高域用:3cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 45Hz~50kHz -10dB |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧レベル | 91dB/2.83V/m |
許容入力 | 100W |
最大入力 | 300W |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz |
外形寸法 | 幅549x高さ217x奥行287mm |
重量 | 15.0kg |
付属 | スラントブロック スピーカーコード(4m) |