オーディオの足跡

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NS-890の画像
 解説 

ヤマハの高純度ベリリウム振動板を中高域に採用した、ヤマハにとって初めての4ウェイスピーカーシステム。

低域には30cmコーン型ウーファーを搭載してます。
コーン紙はコルゲーション入りのコニカルタイプで、分割振動を抑え、広いピストン領域を得ています。またエッジには気密性のすぐれた発泡ウレタンのロールエッジを採用しています。さらに振動系を支えるダンパーも材質や含浸剤に十分検討を加えてリニアリティを改善しています。
磁気回路には156φmm、重量4.4kgのフェライトマグネットを採用しており、総磁束200,000maxwell、磁束密度10,000gaussを得ています。
ボイスコイルボビンにデュポン社のナイロン繊維系ノーメックスを採用しており、銅リボン線のエッジワイズ巻きのロングボイスコイルのため大入力時にもボイスコイルを磁界からはずれることがなく、優れたリニアリティを得ています。また、センターポールには銅キャップを被せて耳障りな3次高調波歪を帯域全体にわたって抑えています。

中低域には12cmコーン型ミッドバスを搭載しています。
コーン紙は厳選された材料を用いて軽量に仕上げられています。また、ボイスコイルは耐熱処理を施した占積率の良い銅リボン線を巻いたもので、42φmmの大きさとなっています。
エッジには布を樹脂系の材料で特殊加工したものを採用しており、使用帯域内の振幅に対して十分にリニアリティを高めています。
磁気回路は、90φmm重量1kgのフェライトマグネットで、総磁束60,500maxwell、磁束密度11,300gaussとなっています。
ウーファーからの影響を避けるため背後にはバックキャビティを付け、たっぷりとグラスウールを詰め込んで不要な共振を抑えています。

中高域には50φmmのドーム型ベリリウム振動板によるミッドハイを搭載しています。
ベリリウム素材の特質を生かした振動板に、耐熱処理を施した銅リボン線エッジワイズ巻きボイスコイルを直結し、粘弾性樹脂と熱硬化性樹脂を二重コーティングした特殊繊維のタンジェンシャルエッジでサポートしています。
またエッジ背面のアウターポールに空気穴を空けることでエッジの動きを円滑にし、一層良いリニアリティを得ています。
磁気回路には100φmm、1.2kg、総磁束72,000maxwell、総磁束密度15,500gaussのマグネットを採用しています。
センターポールをテーパーをつけてくりぬいた空気室は振動板背後での不要共振を抑え大入力時の歪発生を抑えています。また指向性改善のため振動板の前面にアコースティックディフューザを装着しています。

高域には3cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板には30φmmドーム型に成型されたベリリウム振動板を採用しており、耐熱処理を施したアルミリボン線エッジワイズ巻ボイスコイルと直結し、粘弾性樹脂と熱硬化性樹脂を二重コーティングした特殊繊維のタンジェンシャルエッジで支持しています。また、ボイスコイル背後の空間のセンターポールをテーパー化して隙間には吸音材を充填しユニット内部の不要な共振を抑えています。
磁気回路は80φmm、重量0.8kg、磁束密度14,500gauss、総磁束20,000maxwellのフェライトマグネットを使用しています。

各ユニットのフレームはアルミダイキャスト製となっています。

ネットワーク部はMPコンデンサを採用しており、電気的特性と聴感チェックにより設計されています。
また、ミッドハイとトゥイーターには連続可変のレベルコントロールを搭載しています。

エンクロージャーは完全密閉型で表面はオーク仕上げでバッフル板のみ黒色仕上げとなっています。
全面同一のパーチクルボードを素材として用いており、各面は強力な接着剤で接合した一体構造となっています。バッフル板と裏板は25mm、他は188mm厚となっており、各所に補強が施されています。

機種の定格
方式 4ウェイ・4スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:30cmコーン型
中低域用:12cmコーン型
中高域用:5cmドーム型
高域用:3cmドーム型
再生周波数帯域 40Hz~20kHz
最低共振周波数 40Hz
クロスオーバー周波数 600Hz、2kHz、6kHz
出力音圧レベル 92dB/W/m
インピーダンス
最大許容入力 80W
外形寸法 幅375x高さ745x奥行317mm
重量 31kg