オーディオの足跡

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NS-630の画像
 解説 

小型であっても大型システムに遜色のない高性能を追求したNS-600シリーズの3ウェイスピーカーシステム。

NS-650とNS-630はウーファーのみ異なるユニットを使用しています。

低域には20cmコーン型ウーファーであるJA-2055を採用しています。
このユニットでは、内容積の小さい小型エンクロージャーによるfoの上昇に対し、ユニット自体のfoを低くとることで振動系のQoを出来るだけ小さく抑えています(fo=30Hz、Qo=0.30)。これによりユニットはエンクロージャーに取り付けた時でもfo=45Hzという優れた特性を実現しています。
また、ボイスコイルは52φの大口径でコイル巻き幅20mmのロングサイズとする事で大振幅にも直進性に優れたユニットを実現しています。さらに絶縁被膜には熱硬化性のポリエステルイミド樹脂を使用し、コイルの接着剤にエポキシ系樹脂を用いて耐熱性を強化しています。
磁気回路には120φのフェライトマグネットを採用しています。また、センターキャップにフェルトを採用することで不必要な高音の発生を防止し、ギャップとセンターポール間の通気性を持たせ、低域再生の問題点を改善しています。

中域には12cmコーン型スコーカーのJA-1201が採用されています。
このユニットは3ウェイの中域専用に開発されており、42φの耐熱ボイスコイルやフリーエッジを採用しています。また、foは85Hzと低くなっており、クロスオーバー以下の帯域に対しても十分なゆとりを持たせることで低歪率を実現しています。

高域にはドーム型ツィーターであるJA-0508が採用されています。
振動板に厚さ30ミクロンのジュラルミン箔を使用しています。また、振動板とアルミリボン線のエッジワイズ巻きを直結とすることでボビンを排除し、軽量化を実現しています。
振動板とセンターポールの間にエキスパンデットウレタンの制動素子を使用し、優れた高域特性を得ています。

ネットワーク部に使用されているコイルは、フェライトコア入りにすることでネットワークから生ずる歪を避けると共に、1φのホルマール線を採用してコイルの抵抗値をスピーカーインピーダンスの1/20以下(0.34Ω)に下げ、パワーロスを抑えて特性変化を少なくしています。また、コイルの相互インダクタンスを排除するためコイルの取り付けを互いに直角になるよう配列しています。

前面に中域と高域用の連続可変型レベル・コントロールを搭載しています。

フロントバッフルの中高域ユニットをバッフル面の左右対称位置に取り付けることで、回折作用による特性のあばれを防ぎ、フラットな特性を得ています。
エンクロージャーは板厚18mmの完全密閉構造となっています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:20cmコーン型(JA-2055)
中域用:12cmコーン型(JA-1201)
高域用:ドーム型(JA-0508)
再生周波数帯域 45Hz~20kHz
クロスオーバー周波数 600Hz、5kHz(12dB/oct)
最低共振周波数(fo) 45Hz
インピーダンス
出力音圧レベル(新JIS) 86dB/W/m
最大許容入力 40W
外形寸法 幅280x高さ500x奥行256.5mm
重量 11.5kg