YAMAHA MX-1
¥100,000(1994年発売)
解説
HCAをはじめとするヤマハ独自の技術と徹底した防振構造により、微小レベルの再現性改善を図った完全A級ステレオパワーアンプ。
理想的なA級動作を全負荷・全パワー領域で実現するため、ヤマハ独自のHCA回路を搭載しています。
双極変換増幅を実現するHCA回路によってスピーカーのインピーダンス変動やパワーに影響されずに、完全A級動作を実現しています。
ヤマハ独自のリニアダンピングサーキットを採用しており、極太の線材を多用するなど徹底したアンプ内部インピーダンスを極小化を図ることで安定したダンピングファクターを実現しています。これによりスピーカーの型式や特性に依存しないドライブを実現しています。
電源部には355VAの電源トランスを2個搭載し、電解コンデンサも36,000μFの大容量タイプを2個搭載してます。
さらに、パワートランジスタを安定した状態で使用するためヤマハ独自のAPS(Advanced
Power Supply)電源を採用しています。この方式は小信号時には低い電圧で駆動し大信号時にはカスコード接続で動作する給電方式で、電源リップルの吸収や電力増幅段トランジスタの安定的な動作を実現し、音質の向上を実現しています。
シャーシ構造には、ボトム部を2重構造とした上で防振材を挟み込んだダブルボトムシャーシを採用しています。これにより電源トランスなどで発生する振動を抑えると共に外部振動による悪影響を低減しています。
また、ヒートシンクにも防振材を張り合わせ振動対策を施してあります。
内部レイアウトは左右対称のシンメトリーコンストラクションを採用しており、電源トランスや電解コンデンサを中央に配してヒートシンクや左右各パワーブロックを左右に配置しています。
また、アンプ内部のインピーダンスを極小化する極太バスバーや、スピーカー出力端子にはバナナプラグ対応金メッキ端子を採用するなど、音質に配慮した設計がされています。
コントロール端子を搭載しており、システムケーブルでCX-1と接続することでCX-1と連動した電源のON/OFFが可能です。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz) | 260W+260W(4Ω、歪0.03%) 200W+200W(8Ω、歪0.008%) |
ダイナミックパワー | 630W+630W(2Ω) 460W+460W(4Ω) 280W+280W(8Ω) |
パワーバンド幅 | 10Hz~60kHz(8Ω、100W、歪0.03%) |
ダンピングファクター | 350以上(8Ω、20Hz~20kHz、SPA) |
入力感度/インピーダンス | 1.46V/20kΩ |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比 | 125dB(IHF-A、入力ショート) |
残留ノイズ | 20μV(IHF-A) |
チャンネルセパレーション | 80dB(1kHz) 60dB(10kHz) |
電源 | AC100V 50/60Hz |
消費電力 | 450W |
外形寸法 | 幅438x高さ116x奥行486mm |
重量 | 24.0kg |