
WADIA 2000S4
システムセット:¥1,950,000(1992年発売)
DigiLink40:¥200,000
2000S:¥1,750,000
解説
2000SH4のバージョンアップモデルとして最新の研究成果によるノウハウを投入して開発されたリファレンスD/Aコンバーター。
2000S4は2000S(本体/D/Aコンバーター)とDigiLink40(入力ユニット)の3台で構成されています。
2000S本体とDigiLink40には厚さ64mmの無垢アルミブロックを切削加工したソリッドエンクロージャーを採用しており、高い剛性とシールド力を獲得しています。
また、電源ユニットには有害な熱や渦電流を防ぐ新デザインを採用し、さらに試聴結果に基づいて新素材のDCサプライケーブルを採用するとともに基板直結による電源コネクタ廃止などの改良が施されています。
D/A変換部にはディジマスターソフトウェアと64倍リサンプリングによるワディア独自のダイレクト変換方式を採用しています。
2000SH4のバージョンアップでは音質への影響が特に大きい基板関係を中心とした見直しが行われています。従来は3層基板でしたが、過渡電流に対する電圧降下とアースラインからの回り込みに性能を発揮する7層の新基板に変更されています。さらに素材にはテフロンに比べて電力保持能力で2倍の特性を持つFR-4タイプを採用しています。
デジタル入力部には、接続されたデジタル機器の信号品位(EIAJレベル1/レベル2)に応じて最適の入力精度が得られる自動識別回路を搭載しています。
独自のディスクリート方式RockLokクロックリカバリーサーキットの採用と相まって、幅広いソースへの対応を実現しています。
また、試聴によって好結果が得られたAT&T社製シリーズII受光素子への交換や、基板レイアウトの変更などの音質対策が施されています。
出力段にはスレッジハンマー方式の出力バッファー回路を採用しており、スルーレート1,300V/μs、ピークカレント400mAで超低インピーダンス設計となっています。
2000S4では基板レイアウトや部品配列の最適化によるシグナルパスの純化や、高負荷時のドライブ能力を高める電流オーバーリミッター回路の追加などで音質改善を行っています。
従来のモデルから2000S4へのバージョンアップサービスが行われました。
機種の定格
型式 | D/Aコンバーター |
<DigiLink40(入力ユニット)> | |
デジタル入力 | 4系統 AES/EBU(XLR端子):1系統 SPDIF(BNC同軸端子):2系統 EIAJ光ファイバー(TOSリンク):1系統 |
デジタル出力 | 光ファイバー(STリンク):1系統 |
消費電力 | 4W |
外形寸法 | 幅290x高さ70x奥行247mm |
重量 | 5.0kg |
<2000S(本体/電源ユニット)> | |
デコーディングソフトウェア | ディジマスター |
リサンプリングレート | 64倍 |
分解能 | 18ビット |
パワーバンドワイズ | DC~20kHz |
パスバンドリップル | 0 |
CPUパワー | 72MIPS |
対応サンプリングレート | 48kHz、44.1kHz、32kHz(自動識別) |
リクロッキング | RockLok方式 |
ジッター抑圧比(Level1) | 1/2500 |
入力クロック適合範囲(Level1/Level2) | ±75ppm/±1,000ppm(自動識別) |
位相反転 | デジタル |
出力バッファー | ディスクリートモノリシックスレッジハンマー方式 |
出力ピーク電流ドライブ | 400mA |
出力バッファースルーレート | 1,300V/μs |
出力レベル | 8dBV |
チャンネルセパレーション | 110dB以上(1kHz) |
チャンネル位相差 | 0.5゜以下(10kHz) |
デジタル入力 | 光ファイバー(STリンク) |
オーディオ出力 | バランス(XLR端子) アンバランス(RCA端子) |
消費電力 | 45W |
外形寸法 | 本体:幅432x高さ70x奥行333mm 電源:幅332x高さ56x奥行318mm |
重量 | 本体:9.0kg 電源:5.5kg |
その他 | 従来モデルから2000S4へのバージョンアップ(¥480,000) |