
VIENNA ACOUSTICS Mahler(T-5)
¥1,000,000(2台1組、1999年頃)
解説
ウィーンアコースティックの最高級モデルに位置するフロア型スピーカーシステム。
正式な型名はMahlerですが、日本国内ではT-5という名前で販売されました。
中低域には18cmコーン型ユニットを2個搭載しています。
このユニットはスキャンスピーク社製で、カーボンファイバー混抄高乾燥ペーパーコーンと精密マグネットシステムを組み合わせた構造となっています。
2個のユニットは並列駆動ではなく、独自のクロスオーバー設計に基づきスタガード動作をさせています。一つのユニットは実効6dB/octで全域を受持ち、もう一つのユニットは高域方向に沿ってなだらかに下降させる一方、中低域方向にかけては逆に増強させるスタガード動作としています。これにより高域及び中低域への音のつながりが一段とスムーズ化し、あらゆる音域で均衡したエナジーバランスを実現しています。
高域には3cmドーム型ツィーターを搭載しています。
このユニットはスキャンスピーク社製のカスタムメイド品で、振動板にはシルクドームダイアフラムを採用しています。また、バッフルへのマウントは特殊シリコン材で間接固定としており、ビスやボルトを排除することで振動を遮断しています。
超低域には25cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
このユニットはイートン社製で、振動板にハニコムコーンを採用しています。ハニカムコーンによって従来のドライバーと比較して約70倍の剛性を確保すると共に質量は約30%軽減しています。
2個のウーファーを並列駆動することによって優れた低域再生を実現しています。
エンクロージャーの前後バッフルには4cm厚の天然ウッドを採用しています。また、各コーナーをラウンドシェープすることで不要輻射の影響を大幅に低減しています。各ユニットの配置は人間の耳とコンピューターによるシミュレートを併用して決定しています。
内部構造は独自のベースコンストラクションに基いており、各ドライバーの放射エネルギーや内部定在波をコントロールしています。
バスレフ方式を採用しています。
外観の仕上げはローズウッド仕上げが施されています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・5スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型 |
ユニット | 超低域用:25cmコーン型x2 中低域用:18cmコーン型x2 高域用:3cmドーム型 |
周波数特性 | 22Hz~25kHz |
インピーダンス | 平均6Ω |
感度 | 90dB |
推奨入力 | 50W~500W |
クロスオーバー周波数 | 70Hz、4kHz |
外形寸法 | 幅220x高さ1,305x奥行470mm |
重量 | 68kg |