VICTOR MCT-104
¥33,800(1969年頃)
解説
104シリーズのFM/AMチューナー。
フロントエンドにはFETと3連バリコンを採用することで高感度化を図っています。
IF段にはICを2個使用しており、諸特性を改善すると共に安定した性能を得ています。
このICはFM中間周波増幅用として開発されたもので、レシオ検波器と低周波用コレクタ接地増幅器を含むリニア半導体集積回路となっています。
また、差動増幅器の3段構成によってリミッター特性も優れたものとしています。
このIC2個にはトランジスタ19個とダイオード16個が集積されています。
ミューティングスイッチを搭載しており、FM選局時の不快なノイズを消せます。
ノイズフィルタースイッチを搭載しています。
この機能では電波状態などが悪くて雑音が発生する時に雑音を消すことができます。
円形イルミネートダイヤルを用いたデザインを採用しています。
AMチューナー部にはフェライトバーアンテナを採用しています。
また、コンバーターはICの定電圧電源を使用しており、安定した動作を確保しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
回路方式 | 3連バリコン、FET、RF1段、他励発振型、スーパーヘテロダイン、レシオ検波方式 |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
中間周波数 | 10.7MHz |
実用感度 | 1.8μV(400Hz、30%Mod、S/N30dB) |
ステレオ実用感度 | 2.0μV(IHF) |
歪率 | 0.5%以下(400Hz、100%Mod) 0.25%以下(400Hz、30%Mod) |
S/N | 60dB(IHF) 70dB(100%Mod) |
スプリアスラジエーション | 34dB以下 |
IFリジェクション | 75dB以上(83MHz) |
イメージ比 | 65dB以上(83MHz) |
アンテナ入力 | 300Ω(平衡型) |
<FMマルチプレックス部> | |
回路方式 | バランス検波型、スイッチング方式、モノ-ステレオ自動切換 |
セパレーション | 35dB以上(1kHz) |
歪率 | 0.8%以下 |
フィルター | SCAフィルター付き |
<AMチューナー部> | |
回路方式 | スーパーヘテロダイン方式 |
受信周波数 | 535kHz~1,605kHz |
中間周波数 | 455kHz |
選択度 | 28dB |
感度 | 20μV(400Hz、30%Mod、S/N20dB) |
イメージ比 | 50dB以上(1,000kHz) |
アンテナ | バーアンテナ使用、外部アンテナ端子付き |
<総合> | |
出力 | 最大1.5V(400Hz、100%Mod) 最大0.5V(400Hz、30%Mod) |
付属回路 | ミューティング マルチプレックス ノイズフィルター レベルコントロール |
使用半導体 | IC:2個 FET:1個 トランジスタ:15個 ダイオード:21個 |
ヒューズ定格 | 0.5A |
消費電力 | 10.6W |
外形寸法 | 幅352x高さ135x奥行230mm |
重量 | 6kg |