VICTOR JT-V45
¥39,800(1976年頃)
解説
FM受信に徹して高品質を求めたFM専用チューナー。
フロントエンドは、初段にデュアルゲートMOS FETを使用しており、ダブルAGC回路付の高周波2段増幅部と、チューンド・バッファー付ローカル・オシレーター(局部発振回路)で構成されています。
フロントエンドの不要信号排除能力の向上を目標として7連の高精度バリコンを採用しています。バリコンは、羽根を曲げるなどの不安定な調整法を一掃した、機械精度の高い周波数直線型を採用しています。
レベル設定に便利な、333Hzの正弦波オシレーターを内蔵しています。
333Hzという周波数は、カセットデッキの測定に使われる標準周波数のひとつで、ANRSその他のノイズ・リダクション・システムを使用する場合にレベルの影響を少なくするためにこの値が選ばれていました。
局間雑音を利用したピンクノイズ・ジェネレーターを内蔵しており、録音レベルのバランス・チェックや再生系全体のテストなどに活用できます。
温度変化などによるドリフトを防ぎ、常に正確な同調点を保持するため、チューニング・ホールド回路を採用しています。
スイッチをHOLDに入れると、最良同調点を±40kHzの範囲に拡大してしっかりと保持します。
IF段には組み合わせ誤差がなく郡遅延特性の良い1ウェハー・4レゾネーター型のセラミックフィルターを採用しています。
チューニング機構にはテープデッキ用軸受とフッ素樹脂コーティングの新ケベラー・ロープを採用しています。
別売りでウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | FMステレオチューナー |
実用感度 | 1.7μV/9.9dBf |
高調波歪率(1kHz) | mono:0.10% stereo:0.15% |
SN比 | mono:75dB stereo:68dB |
実効選択度 | 65dB |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
イメージ妨害比 | 110dB |
IF妨害比 | 120dB |
fs-1/2IF妨害比 | 110dB |
2f1-f2=Fs妨害比 | 80dB |
その他スプリアス妨害比 | 120dB以上 |
ステレオセパレーション | 50dB(1kHz) 40dB(10kHz) |
周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.5 -2.5dB |
外形寸法 | 幅390x高さ152x奥行328mm |
重量 | 5.1kg |
別売 | ウッドケース WD-6(¥4,500) |