VICTOR XL-V501
¥59,800(1987年発売)
解説
オプティカリンク・光伝送方式を採用したCDプレイヤー。
オプティカリンク=光伝送方式を採用しており、ピックアップ・サーボ系・信号処理系のデジタル部と、デジタルフィルター・D/Aコンバーター・ローパスフィルターといったオーディオ部を電気的に完全に分離し、信号の伝送をフォトカプラだけで行っています。
フォトカプラは、発光素子と受光素子で構成されており、さらにその間を特殊なフィルムで絶縁し、エポキシで封じ込めた構造となっています。漏れ電流や高圧絶縁にも極めて優れた特性を示しているため、これまで電源ラインやアースラインを通ってアナログ系へ流れ込んでいたデジタル回路のノイズを遮断しています。
ピックアップ部にはハイプレシジョン3ビームピックアップを採用しています。
このピックアップではディスクの信号を読取るメインビームと2本のサーボビームの距離を縮める事で応答速度を向上させています。さらにXL-V501のピックアップでは軽量化が図られており、さらなる応答性の向上を実現しています。これにより余分なサーボ電流を減らすことができ、サーボ系のノイズ発生を低減しています。
音質を劣化させる不要振動や共振を排除するためにビクター独自のISメカを採用しています。
この構造では、悪影響を受けやすいディスクドライブ系とピックアップ系を内部損失の大きい制振材ベースの上にセッティングし、さらにインシュレーションラバーによってフローティングマウントしています。これによりスピーカーからの音圧や外部振動を遮断しています。
デジタル回路にはサンプリング周波数を2倍にシフトアップしてオーディオ帯域への影響を低減するデジタルフィルターを採用しています。XL-V501では不要帯域の遮断特性に優れた新開発の高次デジタルフィルターを採用しており、可聴帯域に近い24.1kHzにおいて減衰量を約30dBも改善しています。
ディスクドライブ系とピックアップ系にシャーシの重心が偏るのを防ぐため、オーディオ基板側に制振構造を追及した格子状のラジアルベースを装備しています。これによりアナログ系回路を振動から守ると共に低重心・センターウェイトバランスを実現しています。
エディティング機能を搭載しており、テープに録音する際などにテープの時間を設定することで自動的にプログラムができます。
出力端子は固定と可変の2系統を搭載しています。金メッキ処理が施されています。
モータードライブ式のボリュームを採用しており、リモコンからの操作が可能です。
最大32曲のプログラムやランダムプレイ、5種類のリピートなどの機能を搭載しています。
さらに、曲の頭を約15秒ずつ再生するイントロスキャン機能も搭載しています。
シンクロ端子を搭載しており、ビクターのシンクロ対応カセットデッキなどと連動した編集録音が可能です。
大型FLディスプレイを搭載しています。
エンファシスディスクににも対応しており、再生時はFLディスプレイに表示されます。
タイマースタンバイ機構を内蔵しており、別売タイマーと組み合わせることで希望時間に再生開始できます。
多機能リモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 2Hz~20kHz |
全高調波歪率 | 0.0035%(1kHz、EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 97dB(1kHz、EIAJ) |
SN比 | 100dB(デジタルゼロ時、EIAJ) |
チャンネルセパレーション | 90dB(1kHz、EIAJ) |
ワウフラッター | 測定限界値以下 |
出力レベル(フルスケール) | 2.0Vrms |
D/A変換 | 16ビット直線 |
その他 | 32曲ランダムプログラム エディティング ランダムプレイ イントロスキャン ランダムイントロプレイ リピート(全曲/1曲/プログラム/ランダム/A-B間) 曲番およびインデックス頭出し 曲番およびインデックス・スキップ マニュアルサーチ ポーズ タイマープレイ(別売タイマー使用) |
端子 | 金メッキ出力端子:2系統(固定/可変) ボリューム付ヘッドホン端子(リモコン対応) シンクロ端子 GND(グランド)端子 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅435x高さ100x奥行300mm |
重量 | 5.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-SX701 |