
VICTOR XL-V1
¥85,000(1996年頃)
解説
HMVシリーズのCDプレイヤー。
デジタル回路には新開発の20bitK2プロセッシングを採用しています。
この回路ではCDの16bit信号を原音のアナログ信号を想定してデータ拡張を行っており、独自の音楽エネルギー等価交換方式によって20bit精度での再生を行います。これにより従来のCDプレイヤーでは表現できなかった音を獲得しています。
D/A変換部には20bit DDコンバーターを採用しています。
この方式では1bit動作を水晶精度のパルス波で表現するため、原理的にゼロクロス歪を追放しています。また、4次ノイズシェーパーによって高精度なD/A変換を実現しています。
さらに入力モードを20bitへ拡張することでDDコンバーターとしての能力を拡大しています。
サーボ回路には新開発のデジタルサーボシステムを搭載しています。
この回路ではディスク毎に自動調整を行う事でサーボ特性の最適化を実現しており、サーボエラーを大幅に低減し、安定したプレイアビリティを実現しています。
また、信号の最短化を実現するためサーボ回路を小型モジュール基板にまとめられています。
回路構成には左右対称レイアウトを採用しており、パターンや部品配置を左右対称とすることで音質上の左右偏差を解消しています。
出力段のミューティング回路に電磁式リレーを採用しており、さらにフォトカプラーを用いることでオーディオ信号への悪影響を排除しています。
光と同軸の2系統のデジタル出力端子を搭載しています。
これらの端子はアナログ出力端子から最も遠い一に設定しており、さらにデジタル出力オン/オフスイッチを設けることで徹底したデジタル/アナログの分離設計を行っています。
脚部には3ポインテッドベースを採用しており、置き場所の平坦性に影響されずに安定した設置が可能となっています。
ディスプレイ部はノイズの波形からの見直しが行われています。さらにノイズの発生源となる表示スペースと機能を最小限に絞り込むことで根本からのノイズレス化を図っています。
また、フロント部にあるディスプレイ基板からのノイズの混入を防ぐため、金属板によって基板全体を覆い、ノイズをシャットアウトしています。
ディスプレイのOFF機能を搭載しており、ディスプレイノイズの追放が可能です。また、ディマースイッチによってディスプレイの光量を滅光できます。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 2Hz~20kHz |
SN比 | 110dB |
全高調波歪率 | 0.0017%(1kHz) |
ダイナミックレンジ | 99dB(1kHz) |
デジタル出力端子 | 光/同軸、ON/OFFスイッチ搭載 |
付属機能 | 32曲プログラム選曲 1曲/全曲リピート再生 コンピュリンク端子 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 13W(電気用品取締法基準) |
外形寸法 | 幅360x高さ129x奥行317mm |
重量 | 7.2kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |