VICTOR KD-WX70
¥73,800(1985年頃)
解説
プログラム選曲機構を搭載したAメカと録再クイックリバースのBメカを組み合わせたダブルカセットデッキ。
テープ反転はテープのガイドピンに埋め込まれた赤外線センサーによって行います。発光素子から出た光が磁気テープとリーダーテープの間のスプライシング・テープに当たった瞬間、受光素子が光の変化を検知して反転指示を行います。
メカニズムには2モーター・フルロジック+メカ駆動用モーターのサイレント・メカを採用しており、メカ駆動用モーターに連動するカムの位置をマイコンで検出することで全てのモードを動かす構造となっています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーB/C NRを搭載しています。
さらに、ドルビー標準ICを採用することで動作をさらに安定させ、信頼性を向上しています。
Aメカに10曲まで16回プログラム再生できるランダムアクセスプログラムを搭載しており、プログラム選曲やBメカへのダビング編集が簡単に行えます。
プログラムした曲の頭を10秒間ずつ連続自動演奏するプログラム・インデックス・スキャンや多曲飛越選曲を搭載しています。
シフト・ボタン1つでメカ操作の働きを変えるコンピューターシフトコントロール機能を搭載しています。
シフトボタンを押しながらプレイを押すとブランクスキップ機能となります。この機能では再生中およそ10秒以上のブランクがあった場合、FFスキャンで早送りし、次の曲の頭でストップして再生に入ります。
シフトボタンを押しながらポーズを押すとブランクサーチとなります(Bメカ)。FF状態でおよそ14秒間のブランク(再生換算約2~6分)を見つけると、前の曲の終わりまで戻り、再生状態で約4秒のブランクを作ってストップします。
シフトボタンを押しながらREWを押すとリワインド・オートプレイ機能となり、巻戻し後テープの頭から再生に入ります。
コンティニュアスプレイ機能を搭載しており、A/Bの両メカにテープを入れてプレイするとA/B両メカ交互に再生を行い、長時間連続再生ができます。
オートRECミュートを搭載しています。
この機能は、REC状態で押すと約4~5秒の無音スペースを自動的に設定してRECスタンバイとなります。また、ビクター独自の回路設計によってストップ状態からの無録音も設定できます。
また、オートシンクロレックミュート機能も搭載しています。
オートテープセレクト機能を搭載しています。
ダビング時等レベル録音機能を搭載しています。
Aメカで再生しながらBメカでウラ録が可能です。
前後10曲のミュージックスキャンを搭載しています。
ジョイフルメニュー機能を搭載しており、ミュージックルーレットやイントロクイズなどが行えます。
タイマースタート機構を搭載しています。
機種の定格
型式 | クイックリバースカセットデッキ | ||
ヘッド |
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モーター(Aメカ/Bメカ共) | キャプスタン・リール用:電子制御DCモーター リール用:DCモーター メカニズム駆動用:DCモーター |
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ワウ・フラッター | ±0.12%(Wpeak、EIAJ) 0.06%(WRMS) |
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早巻時間 | 約95秒(C-60) | ||
周波数特性(EIAJ、-20dB録音) | メタル:30Hz~16kHz ±3dB クローム:30Hz~16kHz ±3dB ノーマル:30Hz~15kHz ±3dB |
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周波数範囲(EIAJ、-20dB録音) | メタル:20Hz~17kHz クローム:20Hz~17kHz ノーマル:20Hz~16kHz |
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SN比 | NR off:54dB(メタル、EIAJ) 58dB(WTD、1kHz、3%3次高調波歪率、メタル) Dolby B on:1kHzで5dB、5kHz以上で10dB改善 Dolby C on:500Hzで約15dB、1kHz~10kHzで最大20dB向上 MOL改善効果:10kHzで4dB向上 |
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歪率 | 0.5%(1kHz、3次高調波歪率、メタルテープ、EIAJ) | ||
チャンネルセパレーション | 40dB(1kHz、EIAJ) | ||
クロストーク(EIAJ) | 55dB(250Hz) | ||
入力端子 | Line:80mV/50kΩ | ||
出力端子 | Line:0.3V/6kΩ Headphone:0.3mW/8Ω(8Ω~1kΩ適合) |
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電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 18W | ||
最大外形寸法 | 幅340x高さ119x奥行300mm | ||
重量 | 約5.0kg |