VICTOR KD-D11
¥38,800(1981年発売)
解説
信頼度とコスト・バリューの高さを持たせたステレオカセットデッキ。
KD-D22からノイズリダクションを省略した構成となっています。
メカニズム部にはIDメカとロジック・コントロールを搭載しています。
IDメカは、回転系の心臓部であるフライホイールの駆動を巻取りリールの駆動から独立させて、回転ムラを低減しています。また、ロジック・コントロールは、モーターの回転エネルギーの一部を利用して、Rec/Play/FF/Stopなどのメカ操作力を軽減した方式です。
これら2つの方式と直径70mmにおよぶフライホイールの組合せによってテープ走行の安定性と操作性の向上を実現しています。
ロジック操作によるMusic Scan=自動選曲機構を搭載しています。
Music Scanボタンを押してからPlayとFFまたはPlayとREWボタンを押せば、1曲後または1曲前の頭が自動的に出てきます。
自作テープの場合はRec Mute機構を活用することで自動選曲が可能です。
録再ヘッドには、メタルテープにも対応したメタパーム録再ヘッドを採用しています。
応答性が高く、入力レベルのピークが読取りやすい2色LEDメーターを搭載しています。
10msec以下のアタック・タイムと遅めのリカバリータイムにより、正確なレベルセットを容易にしています。
リワイド・オートプレイ機構、Rec Mute機構、タイマースタンバイ機構(Rec/Play)、キュー/レビュー機構、スライド・ボリューム(録音レベル)などを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | コンパクトカセット・ステレオ |
ヘッド | 録再:メタパームヘッド 消去:ダブルギャップフェライトヘッド |
モーター | キャプスタン・リール:電子制御DCモーター |
ワウ・フラッター | ±0.10% Wpeak 0.05% WRMS |
早巻時間 | 約105秒(C-60) |
周波数特性(EIAJ) | メタル:40Hz~15kHz ±3dB(-20VU録音) 40Hz~12.5kHz ±3dB(0VU録音) VX/クローム:40Hz~15kHz ±3dB(-20VU録音) 40Hz~8kHz ±3dB(0VU録音) ノーマル:40Hz~14kHz ±3dB(-20VU録音) 40Hz~8kHz ±3dB(0VU録音) |
周波数範囲(EIAJ) | メタル:30Hz~16kHz(-20VU録音) VX/クローム:30Hz~16kHz(-20VU録音) ノーマル:30Hz~15kHz(-20VU録音) |
SN比 | 54dB(メタルテープ、EIAJ) 58dB(WTD、1kHz、3%3次高調波歪率、メタルテープ) |
歪率 | 0.5%(EIAJ、1kHz、3次高調波歪率、メタルテープ) |
チャンネルセパレーション | 40dB(1kHz、EIAJ) |
クロストーク | 60dB(250Hz、EIAJ) |
入力端子 | Mic:0.4mV/-68dBV/600Ω~10kΩ Line:55mV/100kΩ |
出力端子 | Line:0.3V/5kΩ Headphone:0.3mW/8Ω(適合インピーダンス8Ω~1kΩ) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 18W(電源スイッチon時) 1.4W(電源スイッチoff時) |
最大外形寸法 | 幅435x高さ110x奥行283mm(脚、つまみ含む) |
重量 | 約4.6kg |