VICTOR KD-A8
¥138,000(1979年頃)
解説
マイクロコンピューターを内蔵したステレオカセットデッキ。
録再ヘッドにはX-cutSAヘッドを採用しています。
このヘッドは、パーマロイ6層ラミネートコアのテープ摺動面にセンアロイチップを高温接着したSAヘッドをベースにしたもので、低域のうねり(コンターエフェクト)を改善することで、さらなる高音質化を図っています。
消去ヘッドにはSA(センアロイ)消去ヘッドを採用しています。
マイクロコンピューターを応用した新開発のB・E・Sチューニングシステムを搭載しています。
この回路では、テープセレクターを指定ポジションに合わせてコンピュータースタートボタンを押すだけで、録音バイアス、録音イコライザー、録音感度を自動調整し、個々のテープごとの最適な録音ポイントに設定されます。
最適録音レベルを自動的に設定するS&L機構を搭載しています。
メカニズム部には、従来の2モーター・IDメカ+フルロジックコントロールをさらに改良した新メカニズムを採用しています。
このメカニズムでは集積化によって部品点数を40%も削減することで、動作の安定化と信頼性の向上を実現しています。また、メタルテープの性能を最大限に生かすため、強いバックテンションが安定して得られる機構を開発し、ヘッドタッチを一定に保っています。
また、カセットドアにはパンタグラフ式ギアオイルダンプ機構を採用しており、水平に開いたのち、取り出しやすいように手前に傾けるという動作を実現しています。
アンプ部には、ダイナミックレンジの広いメタルテープと、最大磁束密度の高いSAヘッドの特徴を損なうことなく出力として取り出すため、0VU+20dBの余裕を持つ高リニアリティアンプが採用されています。
メタルテープポジションを備えたテープセレクターを搭載しています。
SuperANRSを搭載しています。
レックミュート機構を搭載しています。
コンピューターランニングインジケーター兼用の5点マルチピークインジケーターを搭載しています。
メモリー機構(STOP/PLAY)を搭載しています。
タイマースタンバイ機構を搭載しており、別売タイマーを接続することで留守録音や目覚まし再生が可能です。
リモートコントロール端子を搭載しており、別売リモコンを使用することで離れた場所から操作ができます。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ヘッド | 録再:X-cutSA 消去:2ギャップSA |
モーター | FGサーボDCモーター DCモーター |
周波数特性 | メタル:15Hz~18kHz、25Hz~16kHz ±3dB(-20VU録音) 25Hz~12.5kHz ±3dB(0VU録音) |
SN比 | ANRS off:58dB(WTD、1kHz、3%THD、VXテープ) ANRS on:1kHzで5dB、5kHz以上で10dB改善 |
ワウ・フラッター | 0.035%(WRMS) |
外形寸法 | 幅450x高さ124x奥行390mm |
重量 | 11kg |
別売 | ワイヤードリモコン R-30(¥7,000) ワイヤレスリモコン RM-505 |