VICTOR KD-950
¥68,000(1975年頃)
解説
バーチカル・タイプ精密IDメカニズムを採用したカセットデッキ。
テープ走行がひと目で分かるバーチカルIDメカニズムを採用しており、リール台駆動とキャプスタン駆動のベルトを独立させた日本ビクター独自の駆動方式を採用しており、ワウフラッターを低減しています。
また、カセットドアは着脱式となっており、ヘッドクリーニングや消磁が行いやすく設計されています。
ノイズリダクションシステムとして、ビクター独自のANRS(Automatic Noise Reduction
System)を搭載しています。
ANRSでは、大音量の録音時には動作せず、小音量時にだけ一定の率でレベルを引き上げて録音を行っています。そして、再生時に録音時と逆の働きによってソースの音を元の音に戻しています。これにより、テープヒスなどのノイズ成分を最大10dB低減しています。
ANRSはドルビーBテープにも対応しています。
3段増幅CR型イコライザー回路によって低歪率、広帯域を実現しています。
また、+20dBの入力余裕度を持つICラインアンプを採用しています。
メカニズム総サブには使い勝手を重視したボタン配置を採用しています。
BTS規格に準じた高精度VUメーターを採用しています。
ラインとマイクのインプットセレクターを搭載しています。
録再ヘッドには硬質パーマロイ材を用いたクロニオス・ヘッドを採用しています。
バイアスとイコライザーが独立した2段切換式テープセレクターを搭載しています。
また、クロームテープ用イコライザーには新時定数を採用しており、高域のSN比とリニアリティだけでなく、低域のリニアリティも改善しています。
左右独立の録音ボリュームを搭載しています。また、再生専用ボリュームも搭載しています。
光電式フルオートストップ機構を搭載しています。
AM放送録音用のビートカットスイッチを搭載しています。
ACアウトレットを装備しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
モーター | DC電子ガバナーモーター |
周波数特性 | 20Hz~18kHz(クロームテープ) |
SN比 | 56dB(JIS) 52dB(ピークレベル) ANRS on:1kHzで5dB、5kHz以上で10dB改善 |
ワウ・フラッター | 0.10%(WRMS) |
外形寸法 | 幅420x高さ130x奥行297mm |
重量 | 7.6kg |