VICTOR JL-B44
¥49,800(1973年頃)
¥55,000(1974年頃)
解説
ダイレクトドライブと重量級キャビネットの組合せでまとめ上げたレコードプレイヤー。
駆動方式にはダイレクトドライブ方式で、駆動モーターには8極24スロットDCサーボ・モーターを採用することで滑らかな低速回転を得ています。
ターンテーブル板には上級機であるJL-B77シリーズのものがそのまま使用されています。このターンテーブル板は一枚ずつダイナミックバランスを調整した念入りな仕上げとなっており、優れたワウフラッター特性を実現しています。
さらに、ゴム・カバーリングにも上級機のものをそのまま採用しています。単に金属の地肌を隠すだけでなくターンテーブル板にぴったりと密着することで鳴きを抑えると共にレコードもしっかりとホールドしています。
トーンアーム部にはTH方式を採用しており、メイン・ウェイトの位置を下げて重心が回転の支点よりも低く設計されることで優れたトレーシングを実現しています。
また、無共振化を図るためパイプ内部に防振材をつめると共にヘッドシェルにも優れたインパクト・プレス製のものを採用しています。
カートリッジにはMM型カートリッジを採用しています。
このカートリッジはサンドイッチ・ダンパーやワイヤー・サスペンションの採用によって特性向上を図っています。また、針先をCD-4用のものに変更することでCD-4再生が可能です。
低容量出力コードを採用しています。
キャビネットには、JL-B77シリーズと同様の豪華なブナ材積層板を採用しています。この板材の厚さは60mmもあり、高密度のブナ材を41層に積み重ね、モーターやアーム取付部分だけをくりぬいた構造となっています。
これにより、わずかな内部振動も制御するとともに、外部からの振動も抑え込んでいます。
外部からの振動を押さえ込むため、高さ調整機構を備えた特殊形状のゴム製アイソレーターを採用しています。
反射式で見やすいストロボスコープを内蔵しています。
ダストカバーにはフリーヒンジを採用しています。また、取り外しも可能です。
オイルダンプ式のアームリフターや糸吊り式インサイドフォースキャンセラーなどを搭載しています。
機種の定格
| 型式 | レコードプレイヤー |
| <ターンテーブル部> | |
| モーター | 8極DCサーボモーター |
| 駆動方式 | ダイレクトドライブ方式 |
| ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト製 |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm |
| 回転数微調整範囲 | ±2.5% |
| 起動特性 | 1回転で正常動作 |
| ワウフラッター | 0.05%WRMS |
| SN比 | 58dB |
| <トーンアーム部> | |
| アーム型式 | TH方式スタティックバランス型 |
| 全長 | 330mm |
| アーム有効長 | 245mm |
| トラッキングエラー | ±1゜30' |
| オーバーハング | 15mm |
| 適合カートリッジ重量 | 10g~32g(シェル含む) |
| 針圧可変範囲 | 0~3g |
| <カートリッジ部> | |
| 型式 | MM型 |
| 周波数特性 | 10Hz~25kHz |
| 出力電圧 | 3mV(1kHz、50mm/s) |
| チャンネルセパレーション | 25dB |
| インピーダンス | 2kΩ |
| 負荷抵抗 | 47kΩ~100kΩ |
| コンプライアンス | 25x10-6cm/dyne |
| 最適針圧 | 1.5g~2.0g |
| 針先 | 0.5milダイヤモンド針 |
| 自重 | 7.0g |
| 交換針 | 2ch用:DT-34S CD-4用:4DT-2X |
| <キャビネット部> | |
| キャビネット | 60mm厚ブナ材 |
| ダストカバー | アクリル・フリーヒンジ |
| フット | 高さ調整可能 |
| <その他> | |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 5W(50Hz) 4.5W(60Hz) |
| 外形寸法 | 幅490x高さ190x奥行410mm |
| 重量 | 13.0kg |