VICTOR TT-81
¥65,000(1977年頃)
解説
TT-101の技術を継承して開発されたターンテーブル。
デジタルスピードカウンターをクォーツ電源ストロボに変更するなど、周辺機構の整理によって低価格化を実現しています。
クォーツ電源ストロボはAC電源の周波数変動によるパターンの揺れが生じず、1本のパターンで33-1/3と45rpmの両方が示される事や、方形波電源のため縞目が鮮明に見える事など、優れた精度と見やすさを実現しています。
回転数制御には全周積分検出FGサーボによるクォーツロック方式を採用しています。
TT-101と同様な1Hzステップの精密ピッチコントロールを搭載しており、クォーツロックの正確な回転を保ちながら±6Hzのピッチ調整が可能です。
TT-81のピッチコントロールは切換スイッチ部がロータリー式になっている事以外はTT-101と同じ機能を持っており、同等の精度を持っています。
駆動モーターには12極24スロットのハイトルクブラシレスDCモーターを採用しています。
FG検出部は180スロットのFGヨーク(磁性円盤)と、同じく180個に相当するFG基板(プリントコイル)で構成されており、高い回転精度を実現しています。
また、モーターを制御する基本サーボ系には±両方向サーボシステムを採用しており、モーターの駆動電流を切って減速する方式に比べて優れた定速性が得られています。
電子ブレーキシステムを搭載しています。
ストップボタンを押すと瞬間的にモーターの駆動回路へ逆電流が流れ、逆回転力によって素早く回転を止めます。
電子スイッチ方式のスタート・ストップ機構を採用しています。
真円形ボトムを採用する事でボードの穴あけを容易にしています。
背の高いアームにも対応する万能設計となっています。
機種の定格
型式 | ターンテーブル |
ターンテーブル | 31.6cmアルミダイキャスト製、2.05kg |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
サーボ方式 | クォーツロック±サーボ |
駆動モーター | FG検出DCサーボモーター |
回転数 | 33-1/3rpm、45rpm |
回転数調整範囲 | ±6Hz(440Hz基準) |
回転数切換 | 電気式 |
ワウフラッター | 0.025%(WRMS) 0.01%(回転部) |
SN比 | 73dB(DIN-B) 63dB(IEC-B) |
起動特性 | 1秒以内(1/3回転、33・1/3rpm時) |
クイックストップ特性 | 1秒以内(33・1/3rpm時) |
オーバーシュート | 2%以内 |
負荷特性 | 0%(針圧120g) |
ドリフト | 0.0001%/h 0.00003%/℃ |
回転数偏差 | 0.002%以内 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
取付孔寸法 | 直径281mm正円形 |
外形寸法 | 幅358x高さ150x奥行358mm |
重量 | 8.0kg |