VICTOR TT-71
¥42,800(1977年頃)
解説
上級機の技術を投入して開発されたクォーツロックサーボDDターンテーブル。
駆動モーターにはTT-81型と共通の12極24スロットDCブラシレスモーターを採用しており、1kg-cm以上の強いトルクを実現しています。
FG(周波数発電機)機構は180スロットの磁性円盤と、それに対向して配置された180個分のプリントコイルで構成されており、ひとつのコイルに1回転で180個ずつのパルスが発生します。これによりトータルでの検出出力は180個のコイル全体の出力を積分して得ており、非常に高い検出精度を実現しています。また、検出部全体がモーター内に一体化されているため、安定度や耐久性の面でも優れています。
クォーツロック方式の位相比較回路には応答性の良いサンプルホールド型を採用しており、乱れの少ない直流制御電圧に変換しています。
ターンテーブルには総重量2.2kg(ゴム・カバーリング含む)で慣性質量350kg-cm2の重量級ターンテーブルを採用しています。
このターンテーブルによる大きな慣性質量によって短周期の回転ムラや瞬時の負荷変動を吸収し、インパルス・レスポンスを改善しています。
速度切換スイッチやストップスイッチにはタッチセンサー式を採用しています。
また、ストップスイッチには電磁ソレノイドを用いたブレーキ機構が連動しています。
クォーツ電源による直射式ストロボを採用しています。
ボトム部を真円形とする事でボードの穴あけが容易にしています。
機種の定格
型式 | ターンテーブル |
ターンテーブル | 31.3cmアルミダイキャスト製、2.20kg |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
サーボ型式 | クォーツロック |
駆動モーター | FG検出DCサーボモーター |
回転数 | 33-1/3、45rpm |
回転数調整範囲 | 固定 |
回転数切換 | タッチセンサー電子式 |
ワウフラッター | 0.025%(WRMS) 0.013%(回転部) |
SN比 | 73dB(DIN-B) 63dB(IEC-B) |
起動トルク | 1kg-cm |
起動特性 | 1.4秒以内(1/2回転、33-1/3rpm時) |
クイックストップ特性 | 1.6秒以内(33-1/3rpm時) |
オーバーシュート | 2.5%以内 |
負荷特性 | 0%(針圧120g) |
電圧特性 | 0%(±10V) |
ドリフト | 0.0001%/h 0.00005%/℃ |
回転数偏差 | 0.002%以内 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
取付孔寸法 | 直径281mm正円形 |
外形寸法 | 幅350x高さ120x奥行350mm |
重量 | 6.2kg |