VICTOR DS-7070
¥135,000(1977年発売)
解説
プラズマ表示素子を用いたラボラトリー7070シリーズのオーディオ・レベル・インジケーター。
プラズマ表示素子は、対向する2枚のガラス上に電極を設け、その間にガスを封入した構造となっています。そして、両電極にパルス電圧を同時に加えると電極部のガスが放電現象を起こし、多量のイオン電子対(プラズマ)が生じて、これらの衝突によって発光します。
この方式では、0.02msec.以下の高速応答性や、追従遅れやオーバーシュートなどの指示慣性が無いなどの特徴のほか、多ポイント表示が容易、発光部分の形状は自由でメモリーも可能、高輝度・高コンストラクション、発光部分と目盛を同一平面に置けるため斜方向からの視差が無い、消費電力が少ない、超寿命、などのメリットを持っています。
DS-7070のプラズマ表示素子は、43ポイント+10dB~-50dBまでの広いレベル範囲をワンレンジでカバーしています。+10dBから-20dBまでは1dBステップ、-20dBから-50dBまでは2.5dBステップとなっています。
また、フロントパネルのスイッチ切換で感度を20dB上げる事もできます。
表示機能は4種類あり、VUでは立ち上がり時間0.3±0.03se.というBTS(JIS)規格を、またピークではDINとNBA規格の10msec.を満たしています。いずれもトーンバースト・レスポンスは正確に規格と合致しています。
さらに、DIN規格ではピークの立下り時間を1.5sec.と規定していますが、DS-7070ではPeak
Slowポジションでこれに従うとともに0.3sec.のPeak Fastポジションを設け、連続パルスの谷間の監視もできるようにしています。
また、平均パワー、ピークパワー表示で、スピーカーインピーダンスによって変化するパワーレベルに対応するため、4Ω、8Ω、16Ωのインピーダンス切換スイッチを搭載しています。
0dB目盛が100Wで、トータルの指示範囲は1kW~1mWとなっています。
変動する先端レベルの読取りを容易にするため、瞬時ロック機能を搭載しています。また、リアルタイムの変動レベルを表示したまま最大レベルを示し続けるメモリー機能を搭載しています。
記憶は電源を切るまで保持されますが、メモリースイッチをOFFにすれば消去も可能です。
別売でラックハンドルがありました。
機種の定格
型式 | プラズマレベルインジケーター |
入力系統 | Line in:1系統(Line out端子あり) Power in:1系統 |
入力感度 | Line(ATT 0dB時):-20、0dBm Line(ATT -20dB時):0、+20dBm Power:100W(0dB目盛位置) |
入力インピーダンス | 50kΩ以上 |
指示範囲 | -50dB~+10dB |
周波数特性 | VU:20Hz~20kHz PEAK:31.5Hz~16kHz |
メモリー指示時間 | 永久メモリー(メモリー・スイッチON時) |
応答時間/復帰時間 | VU:300msec./300msec. PEAK FAST:10msec./300msec. PEAK SLOW:10msec./1.5sec. |
目盛間隔 | -20dB~+10dB:1.0dBステップ -50dB~-20dB:2.5dBステップ |
指示精度 | 全レンジ±0.5dB以内 |
消費電力 | 12W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅420x高さ61x奥行348mm |
重量 | 5.7kg |
別売 | ラックハンドル BH-50(¥3,500) |