
VICTOR JA-S8
¥79,800(1974年頃)
解説
JA-S5の発展型としてスケールをさらに拡大・充実させたプリメインアンプ。
パワーアンプ部には全段直結ピュアコンプリメンタリーOCL回路を採用しています。
イコライザー回路は差動入力型のA級動作と定電圧電源によって広いダイナミックレンジと低歪率を確保しています。
また、SN比や高域の劣化を招きやすいシールド線の使用を避け、入力端子に基板を直結する構造としています。
電源部はレギュレーションの良い大型トランスと容量10,000uFx2のフィルターコンデンサーを中心に構成されています。
また、特に広いイコライザー段用にはプラスとマイナスの2つの定電圧電源を用意しています。
ボリューム部には4連ボリュームを採用しています。
メインボリュームは相互偏差1dB以内の超連動型となっており、開度によって左右の音量バランスが変化しません。
また、他の2chアンプを追加すれば4chのマスターボリュームとして使用できます。
自動復帰型の3大重点保護回路を搭載しています。
この保護回路では電源ON/OFF時のショックノイズを防止や、中点DC電位の異常を検出してスピーカーを切り離す動作の他、出力ショート時にパワートランジスタを破壊から守る機能を備えています。
録音系にも使用できる5素子SEA回路を搭載しています。
プッシュボタンの切替によってSEA回路が録音ループに入り、好みの音作りやノイズの低減に役立てることができます。
JA-S8のSEA回路は5素子構成となっており、全可聴帯域を5分割してそれぞれのポイントで±12dBの可変ができます。
2系統のテープモニター回路を搭載しています。
ラウドネスとミューティング回路も4系統を内蔵しており、4チャンネル再生に対応しています。
サブソニックフィルターとハイフィルターを搭載しています。
別売りオプションとしてウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
<パワーアンプ部> | |
回路方式 | 全段直結ピュアコンプリメンタリーOCL |
実効出力 | 50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch駆動) 55W+55W(8Ω、1kHz) |
全高調波歪率 | 0.25%(実効出力時) |
<プリアンプ部> | |
周波数特性 | 20Hz~30kHz ±0.5dB |
入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/47kΩ Aux:200mV/50kΩ |
Phono最大許容入力 | 200mV |
SEA中心周波数 | 40Hz、250Hz、1kHz、5kHz、15kHz(±12dB可変) |
<総合> | |
外形寸法 | 幅420x高さ138x奥行333mm |
重量 | 10.5kg |
別売 | ウッドケース WD-1(¥4,500) |