VICTOR AX-V5500
¥210,000(2004年頃)
解説
ビクターのアンプ技術を結集して開発し、THX ULTRA2の規格の認定をされたAVアンプ。
パワーアンプ部にはインディペンデントパワーサプライによる電源の高品位かとディスクリート構成の7chのパワーアンプにより低歪化を図り、各ch150Wのハイパワーを実現しています。
また、5.1ch再生の場合、バイアンプ接続が可能なスピーカーマネージメント機能も搭載してい、より高い品質でメインスピーカーをドライブする事が可能です。
不要な振動や干渉などからの悪影響をシャットアウトするため、高剛性クロスフレームZ(ゼロ)シャーシとステイブラケットで筐体を強化しています。
さらに、4層基板の採用や、各回路を機能別に9ブロックに分割配置することにより、S/Nの向上やデジタルノイズの低減、シャーシ内部の相互干渉を排除しています。
電源部は、アナログオーディオ/デジタル/ビデオの各トランスを独立し、大電流の整流回路と大容量のコンデンサで構成されている電源部を、Lch部、Rch部、センターch部の3ブロックに分離したインディペンデントパワーサプライにより、整流回路を通してのチャンネル間クロストークの発生を軽減しています。
DVDプレイヤーの「スピーカー設定」では、デジタル領域でデータを加算する際のオーバーフローを避けるため、データレベルを減少させてから加算する必要があり、音質に悪影響を与えます。
これを解消するためにプレシジョンダウンミックスコンバーターを搭載しています。
これは、DVDマルチやEXT7.1chのアナログマルチチャンネル入力において、アナログでのダウンミックスを行う技術で、DVDオーディオの96kHz/24bit/5chなどのソフトやスピーカーマネジメントが許されていないマルチチャンネルソースでも、部屋や機材に合わせたスピーカーセッティングが可能となっています。
デジタル処理をつかさどる心臓部に、固定小数点演算で2000MIPS、浮動小数点演算の場合で1500MFLOPSの演算処理能力を持つTI社製の32/64bitDSP「Aureus」を搭載しています。
ドルビーデジタルEXやドルビープロロジックII、DTS-ESディスクリート/マトリクスやDTS
NEO:6、DTS 96/24などのデコードに対応しています。
さらに、2chソースをシームレスに7.1chへ拡張するドルビープロロジックIIxや、BS/地上デジタル放送に採用されているMPEG-2
AACなどにも対応しています。
東急Bunkamura渋谷オーチャードホールなどの音響設計・施工を手がけた東急建設とビクター音響研究所が共同開発したマルチチャンネルDAP(デジタル・アコースティック・プロセッサ)を搭載しています。
コンピューターによる音場シミュレーション技術の導入により、従来のインパルス応答による反射音の実測では困難だった音場パターンの抽出と、人間の耳による検証を重ね、利なるなホール音場の再現を可能としています。
様々なフォーマットのサラウンドを、すべて7.1ch音場データに拡張する事が可能です。
CCコンバーターに、ハイエンドCDプレイヤーに搭載されたExtendedK2プロセシングに加え、圧縮デジタル信号を改善する圧縮モード(リアルアルゴリズム)を搭載したK2テクノロジーのものを採用しています。
このCCコンバーターをフロント、センター、LFEの4chに搭載しており、ハイビット・ハイサンプリング化によりより再現性を高めています。
ビクターがDVDオーディオ用に開発し、192kHz/24bitに対応したPEM・DDコンバーターチップを全7.1chに搭載しています。
コンポジット映像信号とS映像信号の相互変換(Y/C分離、混合)が可能です。
またコンポジット映像入力やS映像入力をコンポーネント信号に変換して出力する事が可能で、ディスプレイ側で入力を切替える必要がありません。
大型アンプながら、冷却ファンを一切使用しない設計で、静音性を高めています。
映像画面上にスーパーインポーズが可能なオンスクリーンディスプレイ機能搭載。
映像と音声の微妙なズレを補正する音声ディレイ機能。
アナログレコードの再生も可能なフォノイコライザー搭載(MCには対応していません)
ヘッドホンでも立体音響が楽しめる3Dヘッドホンモード搭載。
機種の定格
型式 | AVアンプ | ||||
<オーディオ部> | |||||
定格出力ステレオ時 (JEITA) |
225W+225W(4Ω、20Hz~20kHz、0.09%THD) 150W+150W(6Ω、20Hz~20kHz、0.03%THD) |
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定格出力サラウンド時 (JEITA) |
サラウンド:150W+150W(6Ω、20Hz~20kHz、0.03%THD) サラウンドバック:150W+150W(6Ω、20Hz~20kHz、0.03%THD) |
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SN比(JEITA) | 80dB(DVD他) 77dB(Phono MM) |
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全高調波歪率 | 0.03%(6Ω、20Hz~20kHz、150W、JEITA) | ||||
オーディオ入力 |
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オーディオ出力 |
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<ビデオ部> | |||||
ビデオ入力 | コンポジット映像:5系統(VTR1、2、Video、TV Sound/DBS、DVD(multi) S2映像:5系統(VTR1、2、Video、TV Sound/DBS、DVD(MULTI) コンポーネント映像:2系統 D5映像:2系統 |
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ビデオ出力 | コンポジット映像:2系統(VTR1、2) S2映像:2系統(VTR1、2) |
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モニター出力 | コンポジット映像:1系統 S2映像:1系統 コンポーネント映像:1系統 D5映像:1系統 |
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<総合> | |||||
電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
消費電力 | 630W(待機時:0.9W) | ||||
外形寸法 | 幅445x高さ177x奥行475mm | ||||
重量 | 25.0kg | ||||
付属 | 自照式マルチブランドリモコン | ||||
備考 | AVコンピュリンク端子搭載 |