解説　

HMVシリーズのインテグレーテッドアンプ。

ME-1000やAX-900の開発で培った技術を投入し、さらに徹底したヒアリングによって音質を練り上げています。
また、ラボラトリーシリーズの思想を継承した無干渉エネルギー増幅や左右対称設計が施されています。

アンプ部には独自の高効率Aクラス回路であるスーパーAを進化させたアドバンストスーパーAを採用しています。
出力トランジスタはプッシュプル構成となっています。

フォノイコライザーアンプ部にはオールディスクリート構成を採用しています。
従来の2倍を超える電源電圧で動作させており、ローノイズFETのシングル入力回路によって高S/Nと高ダイナミックレンジを実現しています。

電源部には、プラスマイナスそれぞれの電源特性を揃えたプラス/マイナス独立ツイン電源トランスを採用しています。電源トランスには低BmのEI型電源トランスを採用しています。
また、電源ケーブルには2mm²極太OFCパワーコードを採用しており、底部から電源コードを挿入することで電源トランスにコードを直結し、内部引き回しによる干渉を排除しています。

フロント/トップパネルにはアークシェルフォルムを採用しており、一体構造の3.5mm厚L型アルミパネルとなっています。これは単にフォルムの美しさだけでなく、シャーシ強度にもこだわっています。
また、3.2mm厚鋼板の重量シャーシを採用しており、共振分散テーパード型ヒートシンクや電源トランスなどの主要パーツ類は通しボルトによってシャーシベースにしっかりと固定することで振動モードを一元化しています。

内部レイアウトはインディペンデント3ブロックコンストラクションを採用しています。
パワーアンプ部、プリアンプ部、コントロール部の3ブロックが明確に分離された構造によって回路間の相互干渉を徹底的に排除しています。
また、信号経路の最短化を図っており、フロントパネルのボリュームノブからリア入力端子に近接で設けられたプリアンプ部まで延長シャフトを採用しています。さらに接点による信号劣化を防ぐため入力切換リレーを採用しています。

ボリューム部には高比重の樹脂ボリュームノブを採用しており、高音質に操作感や感触を向上させています。

3ポジションのプレゼンスコントロールを搭載しており、部屋の状況やスピーカーの特性、ソフトの録音に対して低域を調整できます。

スピーカーターミナルには真鍮削り出しの金メッキターミナルを採用しています。

システムコントロールリモコンが付属しています。
このリモコンではCDプレイヤーXL-V1やカセットデッキTD-V1の基本操作が可能です。

機種の定格

型式	プリメインアンプ
定格出力	40W+40W(8Ω、20Hz～20kHz、歪率0.01%) 80W+80W(4Ω、1kHz、歪率0.1%)
入力端子	Phono MM/MC CD、Tuner、Aux、Tape、MD/DCC
その他端子	コンピュリンク端子
消費電力	175W
外形寸法	幅360x高さ129x奥行337mm
重量	13.5kg
付属	ワイヤレスリモコン