VICTOR AST-135TS
¥53,500(1960年代後半頃)
解説
SEA装置を搭載したFM/AMレシーバー。
5分割のSEA装置を搭載しています。
SEA回路はコイル、抵抗、コンデンサーによる直列共振回路で構成されており、共振周波数に対して最小インピーダンスとなることを利用した構造となっています。SEAでは、例えば60Hzと150Hzのツマミを両方動かした場合、その中間の周波数における総合特性は、その周波数における両SEA特性の和となります。
また、ディフィートスイッチも搭載しています。
パワーアンプ部は一切トランス類を使用しない準コンプリメンタリーITL-OTL回路を採用しており、ドライバー以降が全て直流的に直結となるため、歪の少ない周波数特性が得られています。
また、30Hz以下の低域をカットするランブルフィルターを内蔵することによってカッターゴロやカッターゴロ、トランジスタノイズ等の低域ノイズによる混変調歪を排除しています。
プリアンプ部とパワーアンプ部は独立して使用できます。
2系統のスピーカーが接続できます。
FMチューナー部にはFETを採用することで高感度化を図っています。
機種の定格
| 型式 | SEA装置内蔵ソリッドステートユニバーサルアンプ |
| <FMチューナー部> | |
| 回路方式 | 高周波1段、中間周波3段 他励発振型スーパーヘテロダイン方式 |
| アンテナ入力 | 300Ω(平衡型) |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHz |
| 感度(IHF) | 1.4μV(84MHz) |
| イメージ比 | 60dB以上(84MHz) |
| S/N比 | 60dB以上(100%Mod、1mV入力) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz ±1dB |
| 歪率 | 0.8%以下(100%Mod) |
| <FM-MPX部> | |
| 回路方式 | バランス検波型、スイッチング方式 |
| セパレーション | 36dB以上(1kHz) |
| 歪率 | 1.0%以下 |
| フィルター | SCAフィルター搭載 |
| <AMチューナー部> | |
| 回路方式 | 自動発振型スーパーヘテロダイン方式 |
| 受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
| 感度(IHF) | 30μV(1000kHz) |
| イメージ比 | 45dB以上(1000kHz) |
| アンテナ | スティックアンテナ使用 |
| <オーディオ部> | |
| 回路方式 | 準コンプリメンタリーOTL方式 |
| ミュージックパワー | 36W(18W+18W、歪率1%、1kHz) |
| 実効出力 | 24W(12W+12W、歪率0.5%、1kHz) |
| 周波数特性 | 30Hz~50kHz ±3dB(Aux) |
| 歪率 | 0.2%以下(出力10W) 0.1%以下(出力0.1W) |
| 入力感度/インピーダンス | Mag:1.6mV/50kΩ Tape、Aux:100mV/50kΩ Mic:6mV/50kΩ |
| SEAコントロール | 60Hz、250Hz、1kHz、5kHz、15kHz 各±10dB |
| S/N比(Volume max、実効出力時、 トーンコントロール中点) |
MAG:-60dB Tape、Aux:-70dB |
| イコライザー | NF型RIAA |
| 残留雑音 | 1μW以下(8Ω) |
| 出力端子 | スピーカー:4Ω~16Ω |
| <総合> | |
| 付属回路 | 同調指示メーター FMモノ-ステレオ自動切換ランプ SEA装置切換えスイッチ テープモニタースイッチ モードスイッチ スピーカー切換スイッチ プリメイン端子 ステレオヘッドホン端子 DIN録再端子 パワートランジスタ保護回路 |
| 使用半導体 | トランジスタ:27個 FET:1個 ダイオード:18個 |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| ヒューズ定格 | 1.2A |
| 消費電力 | 無信号時:15W 最大出力時:62W |
| 外形寸法 | 幅460x高さ125x奥行305mm |
| 重量 | 8.2kg |
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