VICTOR AST-120T
¥41,900(1960年代後半頃?)
解説
スライド式のグラフィックコントロールによるボリュームなどを搭載したFM/AMレシーバー。
パワーアンプ部にはトランス類を使わない準コンプリメンタリーITL、OTL回路を採用しており、ドライバー以降が全て直流的に直結となるため、歪の少ない周波数特性を得ています。
また、低域で30Hz以下のランブルフィルターを搭載することで歪を抑えています。
FMフロントエンドにはFET(電界効果トランジスタ)を採用しており、微弱な電波の感度を向上しています。
リスニングルームの音響特性の補正や音質の調整が可能なSEAコントローラーが接続できるSEA端子を搭載しています。このSEA端子はマルチ・チャンネル・システムに発展でき、プリ、メイン独立使用が可能です。
スピーカー端子を2個搭載しています。
機種の定格
| 型式 | グラフィック・コントロール・ステレオトライアンプ |
| <FMチューナー部> | |
| 回路方式 | 3連バリコンFET使用他励発振型スーパーヘテロダイン |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHz |
| 感度 | 1.4μV(IHF) |
| 歪率 | 0.8%以下(100%MOD) |
| イメージ比 | 60dB以上 |
| FM周波数ドリフト | 0.02%以下 |
| アンテナ入力 | 300Ω平衡型 |
| 付属装置 | チューニングメーター付 |
| <FM MPX部> | |
| 回路方式 | スーパーヘテロダイン |
| セパレーション | 36dB以上 |
| フィルター | SCAフィルター付 |
| 付属装置 | ステレオレーダー |
| <AMチューナー部> | |
| 回路方式 | スーパーヘテロダイン |
| 受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
| 感度 | 30μV(IHF) |
| イメージ比 | 45dB以上 |
| <プリアンプ部> | |
| 回路方式 | 直結2段イコライザーアンプ、CRコントロールアンプ |
| 出力 | 600mV(歪0.5%以下) |
| 感度 | Phono:1.6mV/50kΩ AUX:100mV/50kΩ Mic:6mV/50kΩ |
| トーンコントロール | Bass:100Hz、±11dB Treble:10kHz、±11dB |
| ラウドネス | 100Hz:+9dB 10kHz:+6dB |
| 出力端子 | Din Rec Out、Pin Rec Out Pre Out |
| S/N比(IHF) | Phono:60dB以上 AUX:70dB以上 |
| <パワーアンプ部> | |
| 回路方式 | 準コンプリメンタリーSEPP-OTL |
| 出力 | 最大:45W(22.5W+22.5W) ミュージックパワー:36W(18W+18W) 実効出力(8Ω、歪0.5%):24W(12W+12W) |
| 歪率 | 10W(片ch):0.2%以下 0.1W(片ch):0.1%以下 |
| 周波数特性 | 30Hz~50.000Hz ±3dB |
| ランブルフィルター | 30Hz以下、-12dB/oct |
| 残留雑音 | 1mV以下 |
| SN比 | 80dB(IHF) |
| 感度 | 100mV(実効出力時) |
| ダンピングファクター | 20(8Ω) |
| 出力端子 | Speaker1、2(1+2出力可能) |
| 保護回路 | ヒューズ使用 |
| 付属装置 | モード テープモニター ラウドネススイッチ マイク端子 ヘッドホン端子 |
| <総合> | |
| 使用半導体 | トランジスタ:27個 FET:1個 ダイオード:18個 |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 無信号時:15W 最大出力時:62W |
| 外形寸法 | 幅412x高さ115x奥行305mm |
| 重量 | 7.5kg |