VICTOR Zero-FX1
¥29,800(1台、1987年3月発売)
解説
小型ながら低域のクオリティと量感を改善し、"BodyBlow"とネーミングされた3ウェイスピーカーシステム。
低域には23cmのコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットの振動板にはクロスカーボンが採用されています。これは、高品質なクロスカーボンにカーボンシートをラミネートしたもので、応答性を高めつつ適度な内部損失を持たせる事で低域限界を伸ばし、重低音再生能力を向上しています。
中域には、ファインセラミックス技術を採用した8cmコーン型スコーカーを採用しています。
高域にはファインダイヤモンドコーティングが施された5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットの振動板は、独自のCVD(化学気相合成)法によってアモルファスダイヤを基材に蒸着して製造されています。CVDによる被膜は高純度・高硬度で表面も滑らかなため、天然ダイヤに匹敵する音速を実現しています。
全ユニットの磁気回路にダブルマグネット方式を採用しており、磁気干渉を排除しつつ駆動力を高めてます。
また、フレームにアルミダイキャストを採用することで各ユニットの振動を低減しています。
キャビネットの組立には高速度高圧組固め工法を採用しており、ユニットの無用な振動を押さえ理想的な動作をさせてます。この方法では、約300気圧の高圧力で6面全部を瞬時に結合することで精度と強度が向上しており、さらに熱を加えないため接着面も脆くならず、強度・耐久性ともに向上しています。
さらに、ユニットがマウントされたフロントバッフルとの重量バランスを考慮し、リアバッフルには25mmという厚めのバランスボードを採用しています。また、フロントバッフルは回折現象を改善するため楕円バッフルを採用するとともに、各スピーカーユニットの最適取付位置をコンピューター解析により導き出し、半球状の滑らかな音の放射パターンを実現しています。
キャビネット内の吸音材には振動ノイズの少ないウールとコットンの天然素材を使用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計 |
ユニット | 低域用:23cmコーン型 中域用:8cmコーン型 高域用:5cmコーン型 |
インピーダンス | 6Ω |
最大入力 | 100W(瞬間最大200W) |
周波数特性 | 40Hz~25000Hz |
クロスオーバー周波数 | 1400Hz、15000Hz |
出力音圧レベル | 90dB/W/m |
外形寸法 | 幅280x高さ483x奥行298mm |
重量 | 13.0kg |
付属 | スピーカーコード(3m) |