VICTOR Zero-50Fine
¥65,000(1台、1984年頃)
解説
デジタルソースのダイナミックレンジに対応するため、W&D(ワイド&ダイナミック)思想を追求したスピーカーシステム。
ハイレベルと微小レベルの応答性を徹底的に高め、その固定法やネットワークの細部に到るまでを見直し、瞬間最大入力300Wを獲得しています。
低域には振動板には紙コーンに比べて約1.8倍の剛性をもつファインセラミックを採用した33.5cmのコーン型ウーファーを搭載しています。
この振動板は、Zero-50Fineのために開発されたコーンで、ファインセラミック・ファイバーに特殊な接着剤を添加し、紙のコーンと同様に漉きあげてから高音でプレス成型して作られています。
また、フレームにはアルミ・ダイキャストのフレームを採用しており、合計12本のスクリューでバッフルにサンドイッチロックされた構造となっています。
中域にはファインセラミック振動板による12cm複合型スコーカーを搭載してます。
耐熱アルミ基材の表面にファインセラミック粒子を融着させた複合構造とコンピューター解析による剛性の高い形状により、正確なピストニックモーション帯域を拡大しています。
また、ボイスコイル部との結合を強化して伝達ロスを減らし、振動支点を明確にするなど、大振幅にも、微小振幅にも忠実な応答性を追及しています。
高域にはダイナフラット・リボン・トゥイーターMkVを搭載しています。
Zeroシリーズとともに開発されたトゥイーターの5台目にあたるユニットで、耐熱樹脂フィルムにエッチングされたボイスコイルが空気を直接駆動しています。
このマークVでは、振動系の強化や銅製ラジエーター・ピースの新設によって耐入力と熱歪特性が高められています。
エンクロージャーは、素材に響きの美しい針葉樹系パーチクルボードを採用しており、独自の高圧力瞬間組固め法で堅牢に均一に作られています。
ネットわー部はハンダを使わないカシメ結線を採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:33.5cmコーン型 中域用:12cm複合型 高域用:リボン型 |
再生周波数帯域 | 40Hz~80,000Hz |
インピーダンス | 6Ω |
最大入力 | 150W(ミュージック・パワー) |
瞬間最大入力 | 300W |
出力音圧レベル | 92dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 550Hz、4200Hz |
レベルコントロール | 定インピーダンス、ステップ切換型 |
外形寸法 | 幅380x高さ655x奥行325mm |
重量 | 22.0kg |