VICTOR BLA-E30
¥28,800(1968年7月発売)
¥30,500(1台、1970年頃)
解説
高能率(High Efficiency)を追求したH.Eシリーズのスピーカーシステム。
H.E.シリーズでは高能率化を図るため、原料のパルプを離解する段階で特殊な加工法を用いて気密度を確保できるようにしておき、目かけ密度やヤング率、伝播ロス等はスピーカーユニットの用途に応じて抄き上げ後にビクター・バキューム・プレスの段階で自由に選定できる方法を採用しています。
低域には新繊維コーン紙を採用した30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
コーンの形状は、比較的深い貝殻状円錐としてタテ割れ共振歪を防止しており、タテ割れ共振歪を防止して1.5kHzまで指向性良く受持たせています。
中域には16cmコーン型スコーカーを搭載しています。
また、高域には比較的口径の大きい9cmコーン型トゥイーターを搭載しており、特に指向性が悪くなりはじめる帯域に対し指向性が十分に改善されるよう配慮されています。
超高域用にはショートホーン型ユニットを搭載しています。
振動板には、0.2gと軽く、剛性の高いマイラーダイアフラムを採用しています。
エンクロージャーは完全密閉構造とするため、接着剤で6面の稜を完全密封して組固め、ユニットを前面から固定する方式が採用されています。
これにより空気漏れを防ぐと共に、ユニットを内部から固定した時にバッフル板厚分のダクトを形成して前室効果が起きるのを防いでいます。
トゥイーターとスコーカーのレベル調節が出来るようレベルコントロールを搭載しています。
マルチアンプ端子を搭載しています。
機種の定格
方式 | 4ウェイ・4スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:30cmコーン型 中域用:16cmコーン型 高域用:9cmコーン型 超高域用:5cmホーン型 |
インピーダンス | 8Ω |
最大入力 | 40W |
周波数特性 | 30Hz~20kHz |
fo | 30Hz |
出力音圧レベル | 102dB/W |
クロスオーバー周波数 | 1.5kHz、7kHz、10kHz(12dB/oct) |
外形寸法 | 幅380x高さ625x奥行320mm |
重量 | 16.5kg |