VESTAX VRX-2000
¥1,180,000(1999年発売)
解説
音響工学や電磁気学、機械工学、電気工学等の各分野のトップエンジニアリングを駆使し、3年かけて開発されたヴァイナルレコーダー。
VRX-2000は入力リミッターや補正EQ、ドライブパワーアンプ、カッティングアーム、再生用アーム、カッティングヘッドによって構成されたオールインワンタイプのヴァイナルレコーダーです。
カッティング時間は33・1/3回転で片面約12分、両面で24分、45回転で片面約9分、両面約18分となっています。
入力はXLRバランス入力端子とRCAアンバランス入力端子を搭載しています。
-10、0、+4dBのアッテネータースイッチ変換によって様々な機器からの入力レベルに対応しています。
また、カッティングしたレコードを即モニタリングできる再生専用トーンアームとPhono出力を搭載しています。
カッティング時と再生時のいずれの場合でも使用できる±10%ピッチコントロールを搭載しており、負荷針圧に合わせた回転スピードコントロールの微調整が可能です。
ステレオVUメーターでカッティングヘッドに入力される信号を確認しながら適切なレベルコントロールが可能です。
イオンを発生させる静電気除去装置を搭載しています。
これにより静電気ノイズを防ぎ、切り屑の処理を容易に行えます。
カッティングヘッドにはベスタクスオリジナルのVドライブ方式ステレオカッティングヘッドVCH-1を採用しています。
VCH-1は優れた周波数特性を誇ると共に、万一コイルが焼損しても容易に交換できる高いメンテナス性を実現しています。また、カッティングスタイラスの交換も容易に行えます。
メンテナンスキットが付属しています。
静電気防止イオン発生器、チップ除去用ハケ、竹製ピンセット、スタイラスクリーナー、スタイラス交換用ドライバー、針圧調整用バネ量り、レコードクリーナーがセットになっています。
オリジナルビニール盤(ハーモディスク)にカッティングされたレコードは市販レコードとほぼ同等の耐久性があり、100回以上使用しても出力レベル劣化を6dB以下に抑えるスペックとなっています。
また、ラッカー盤やアセテート盤にもカッティングが可能です。
カッティング作業は比較的容易に行えますが、セットアップについては特別のノウハウが必要になるため、購入時に講習会への参加が必修となっていました。
また、音楽ソースによっては高域リミッター処理やマスターコンプ等のアナログレコーディング技術が必要となります。
機種の定格
型式 | カッティングマシン |
入力 | Line in(RCA):1系統 (XLR):1系統 ATT -10dBV、0dBV、+4dB切換式 |
出力 | Phono out:-45dBV(RCA) |
カッティングヘッド | オリジナルV-DRIVEシステムVCH-1 空冷方式 |
スタイラスアングル | +15 |
針圧 | 0.30~0.55N |
カッティングアーム | オリジナルスタティックバランスアーム 低速トラックピッチ方式 |
カッティング針 | サファイヤ針/4Ωニクロム線ヒートワイヤー |
カッティング針ライフタイム | 224min(approx) |
内蔵パワーアンプ | 80W+80W |
再生用トーンアーム | A.S.T.S(Anti Skipping Tonearm System) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 60W |
外形寸法 | 幅760x高さ270x奥行500mm |
重量 | 26.5kg |
交換用パーツ | カッティングヘッド VCH-1(¥250,000) カッティング針(¥15,000) |
別売 | オリジナルビニール盤 ハーモディスク(¥2,000) |