解説　

845真空管の底力を引き出すために開発されたモノラルパワーアンプ。

845の能力を最大限に発揮するため、ドライブ段に300Bを用いた300Bパワードライブを採用しています。

電源部はドライブ段と出力段を分離した独立2系統設計としています。これにより相互干渉を抑え、瞬間的な過大入力信号に対しても他段への影響を最小限に抑えています。
また、トランスにはトロイダルコアを採用しており、ノイズ対策を図っています。

B電圧用電解コンデンサーには500V/800uFのセラファイン大容量コンデンサーを搭載しています。

信号回路にはMITcapを採用しており、完成度を高めています。

フロントパネルには電流計を搭載しており、845の電流を確認できます。また、調整時にも活用できます。
プレート電圧は845用は950V、300B用は410Vに設定されています。

右側のケースにはドライブ段用電源トランスとチョークトランス、ドライバートランスが配置されています。
また、左側のケースは前側がパワー段用電源トランス、後ろ側がアウトプットトランスとなっています。

電源投入時に動作するリレーを搭載しており、30秒後にONにすることで出力管を保護しています。

バイアス方式は845は固定バイアス、300Bは自己バイアス方式となっています。

内部信号線には6N高純度ケーブルを採用しています。

脚部にはTAOC製特注インシュレーターを採用しています。

ケーブルには古河電工のハイグレード電源ケーブルμ-PS15を採用しています。

機種の定格

型式	管球式モノラルパワーアンプ
最大出力	純A級28W
周波数特性	15Hz～30kHz ±1.0dB
全高調波歪率	0.1%以下(1kHz)
SN比	90dB
入力感度/インピーダンス	1000mV/100kΩ
出力端子	4Ω、8Ω、16Ω
使用真空管	845 300B 6SN7 6SL7
消費電力	150W
外形寸法	幅285x高さ210x奥行470mm
重量	33kg