TRIO KT-5000
¥39,500(1969年頃)
解説
トリオのチューナー技術の粋を集めて開発されたAM/FMチューナー。
FMフロントエンドの高周波段とミキサーに2個のFETを使用しています。
RFゲインは充分にあるため、高感度になるとともに、イメージ比やクロスモジュレーションの大幅改善を可能としています。さらに、RF増幅のFETは特に雑音の少ないものを選び出して使用しているため、SNも改善されています。
IF回路にはメカニカルフィルターを使用しており、混信妨害比や選択度を向上しています。
FM放送を正確に受信するために、2メーターの同調方式を採用しています。
1つは電波の強さを示すシグナルメーター、もうひとつはセンターチューニングメーターでディスクリミネーター(周波数弁別器)の中心に正しく同調をとり、歪が最小の点を指示します。
レベルボリュームを搭載しており、出力レベルの調整ができます。
局間雑音を取除くFMミューティング、FMステレオノイズフィルターなどの機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | ソリッド・ステートFM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
感度(IHF) | 1.7μV |
歪率 | 0.5%以下(400Hz、100%変調) |
SN比 | 60dB以上(100%変調、100μV入力) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -2dB |
周波数ドリフト | 0.02%以下 |
キャプチャーレシオ | 2.5dB以下 |
イメージ比 | 90dB以上 |
スプリアスレスポンス | 90dB以上 |
IFリジェクション | 85dB以上 |
選択度 | 50dB以上 |
AMサプレッション | 45dB以上 |
ステレオセパレーション | 35dB以上(400Hz) |
定格出力 | 1V(400Hz、100%変調) |
アンテナ入力インピーダンス | 300Ω平衡 75Ω不平衡 |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 520kHz~1610kHz |
感度(IHF) | 15μV |
イメージ比 | 70dB以上 |
選択度 | 25dB以上 |
IFリジェクション | 65dB以上 |
SN比 | 45dB以上(30%変調、1mV入力) |
定格出力 | 0.33V(400Hz、30%変調) |
出力インピーダンス | 330Ω(出力最大値) |
<総合> | |
付属回路 | FMモノ⇔ステレオ自動切換装置 FMステレオ・インジケーター FMミューティング FMステレオ・ノイズフィルター ローインピーダンス出力回路 テープ録音端子 モノ出力端子 AMバーアンテナ シグナルメーター FMセンターチューニングメーター SCAフィルター メカニカルフィルター レベル調整ボリューム |
使用半導体 | トランジスタ:19個 FET:2個 IC:2個 ダイオード:26個 |
電源電圧 | AC100V/117V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 15W |
外形寸法 | 幅408x高さ134x奥行280mm |
重量 | 6.4kg |