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KENWOOD LS-M7
¥65,000(1台、1989年頃)
解説
オーソドックスなブックシェルフ型にフルレンジスピーカーの設計思想を大幅に採用したスピーカーシステム。
このコンセプトを実現するため、ミッドレンジのワイドレンジ化とエンクロージャーのコンパクト化を図っています。
これによってフルレンジスピーカーの特長である音像定位の良さや、低域から高域まで自然で滑らかな音色を得ると共に、マルチウェイスピーカーの特長である優れた指向特性とサービスエリアの広さを併せ持つスピーカーを実現しています。
低域には27cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはクロスダイニーマ振動板を採用しています。これは、水より軽くカーボンと同程度の音速を持ち紙に匹敵する内部損失を持ったダイニーマ繊維にカーボン繊維を組み合わせ、縦・横順次配列した平織布と樹脂でできたクロスダイニーマを振動板に成型したものとなっています。
また、ロングボイスコイルや大型磁気回路、アルミダイキャストフレームなどを採用し、より高品質化を図っています。
中域には9cmのセミドーム型ミッドレンジを採用しています。
振動板にはウーファーと同じクロスダイニーマ振動板をコーン部に、ツィーターと同じプラズマダイヤモンド振動板をドーム部に採用し、その上で軽量化を図ったセミドーム構造としています。また、ドーム部とボイスコイルを一体化したDSD(ダイレクト・スーパードーム)構造を採用する事で伝送ロスを少なく抑えると共に能率や高域再生限界を改善しています。
さらにフレームにアルミダイカスト球面波ホーンバッフルの採用で振動板からの音波の反射や干渉、回折を低減しています。
高域には2.5cmドーム型ツィーターを搭載しています。
振動板にはプラズマダイヤモンド振動板を採用しています。この振動板はダイヤモンドをチタン表面にプラズマのエネルギーで形成させたもので、表面強度を高め、高剛性化と音響特性をグレードアップしています。また、振動板、ボイスコイル、エッジを一体化DICA(ダイレクト・インナークラスA・サスペンション)構造を採用し、高音のエネルギーのロスや歪を改善しています。
ネットワーク回路は、各ユニットそれぞれに専用のネットワークを分散して配置しており、ユニットからの振動や音圧、磁気誘導、相互誘導やコイル、コンデンサなどから発生する磁気誘導の干渉を極力低減しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。バスレフポートは背面に設けられており、中高域に影響を与えずに豊かな低音再生を可能にしています。
LS-M7は前面投影面積のコンパクト化を徹底した設計となっており、音源をより点に近づける事で音像定位を改善しています。容積については奥行を長くする事で確保しています。
バッフル板は20mmの板材を2枚貼り合わせて40mm厚にすることで強度を向上させています。また、側板、天板、底板は18mm、裏板は20mmとそれぞれ厚さ変更して振動モードを変える事で自然で素直な表現を可能にしています。
別売りで専用のスピーカースタンドがありました。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(EIAJ) |
ユニット | 低域用:27cmコーン型 中域用:9cmセミドーム型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 28Hz~47kHz |
最大入力 | 200W(EIAJ) |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 300Hz、6.5kHz |
外形寸法 | 幅324x高さ578x奥行369mm |
重量 | 24.0kg |
別売:スピーカースタンド SG-M7(2台1組、¥35,000) | |
外形寸法 | 幅370x高さ330x奥行360mm |
重量 | 9kg |
付属 | ピンポイントベース |