- KENWOOD LS-330
- ¥37,000(1台、1984年頃) 
解説
イオンプレーティング・チタンドームトゥイーターを採用した3ウェイブックシェルフ型スピーカーシステム。
            
            低域には21cmコーン型ウーファーを搭載しています。
            振動板はサーマルショック・トリーティッドコーンにより硬度の高い特殊含浸料を含ませる事で高剛性と軽量化の両立を図っています。そして駆動系には磁気回路のマグネットに磁束密度9000ガウス、総磁束88000マクスウェル、φ100の大型フェライトマグネットを採用してます。この構成によって高能率とトランジェント特性の良いウーファーを実現しており、スコーカーやツィーターとの音質バランスをとっています。
            ボイスコイルボビンにはイミド系樹脂とガラス繊維の複合材(GFRP)を使用しており、約300度の優れた耐熱特性を得ています。
            フレームにはアルミダイキャストを使用しています。
            
            中域には7.5cmセミドーム型スコーカーを搭載しています。
            振動板には酸化物系セラミックで表面を硬化させたアルミドームを用いる事で軽量・高剛性の振動板を採用しており、指向性に優れたドーム型と高能率のコーン型の特長を持つセミドーム型を実現しています。
            また、磁気回路は総磁束46,000maxwellの高磁束密度設計となっており、ボイスコイルには熱硬化型融着性アルミ線を採用しています。
            
            高域には2.5cmイオンプレーティング・チタンドーム型ツィーターを搭載しています。
            このユニットの振動板は世界で初めてイオンプレーティング(IP)技術を導入して開発された振動板です。このイオンプレーティング技術は、窒化チタンをイオン化し、プラズマ状態で加速してチタンの表面に蒸着するもので、窒化チタンの分子の運動エネルギーを高めて蒸着しているため蒸着強度が高く、チタンの6倍以上の硬度を持つ振動板に仕上げています。
            さらにボイスコイルには軽量のアルミ線を使用しており、磁気回路にはストロンチウム系のフェライトマグネットを使うことで高磁束密度を実現しています。
            
            ネットワーク部はプリント基板をウーファー/スコーカー/ツィーターのそれぞれ3枚の基板に分離して設置しています。これによりネットワーク・クロストークを抑え、ウーファーからツィーターへのクロストークは-80dB、ウーファーからスコーカーへのクロストークは-100dBを実現しています。
            
            エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
            バッフル板と側板の接合部に独特な接合構造を採用しており、単純なホゾ・ミゾ型の接合に対して約40%の強度アップを実現しています。また、接着剤の硬度も考慮してエポキシの硬度をしのぐ特殊酢酸ビニール樹脂の接着剤を採用しています。
            左右対称設計を採用しています。
			
機種の定格
| 方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 | 
| 使用ユニット | 低域用:21cmコーン型 中域用:7.5cmセミドーム型 高域用:2.5cmドーム型 | 
| 周波数特性 | 35Hz~40kHz | 
| 瞬間最大入力 | 210W | 
| 最大許容入力 | 170W(EIAJ) | 
| 定格入力 | 110W | 
| インピーダンス | 6Ω | 
| 出力音圧レベル | 92dB/W/m | 
| クロスオーバー周波数 | 900Hz、4.5kHz | 
| 最大外形寸法 | 幅280x高さ510x奥行261mm | 
| 重量 | 11kg | 
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