KENWOOD LS-11ES
¥56,000(2台1組、1989年発売)
解説
コンパクトサイズの3ウェイスピーカーシステム。
低域には19cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはクロスダイニーマ振動板を採用しています。この振動板は、軽量で音の伝播速度が速くて内部損失の大きいダイニーマ繊維と弾性率の大きな炭素繊維を平織りにした複合化振動板となっています。
中域には8cmセミドーム型スコーカーを搭載しています。
振動板のドーム部には、アルミ合金基材の両面に硬質セラミック層を生成させたサンドイッチ複合構造を採用をする事で剛性と内部損失を確保しています。また、ボイスコイルボビンに直結させることで伝送ロスを抑えています。コーン部には天然繊維による軽量振動板を採用しています。
さらにフレーム部を球面波ホーンバッフルとする事で、振動板からの音の反射や干渉、回折を低減し、指向特性の改善を図っています。
高域には1.6cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板にはクリスタルプラズマダイヤモンドを採用し、剛性を向上することで高域限界を高めています。
また、スコーカーと同様に球面波ホーンバッフルを採用することで音の反射や干渉、回折を低減しています。
リアバッフルに連続可変式のアコースティック・レベルコントロールを搭載しています。
壁とスピーカーとの距離や床からの高さ、スピーカー台などのセッティングの工夫だけで対応しきれない場合に使用します。
ネットワーク部にはリッツパターンプリント基板を採用しています。
また、各ユニット用にネットワークを分離して配置する事で各回路間での相互干渉を最小限に抑えています。
エンクロージャーはフロントバッフルの面積をなるべく最小限に留めることで定位を改善し、ラウンドバッフルによって音の回折効果を低減しています。また、容積を確保するため、奥行きを充分にとった設計となっています。
背面にはバスレフダクトが設けられており、キャビネット内部の定在波による悪影響をキャンセルできる位置に設置しています。
ブラウンカラーのLS-11ESと、ダークブラウンカラーのLS-11ES(D)がありました。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(EIAJ) |
ユニット | 低域用:19cmコーン型 中域用:8cm複合型 高域用:1.6cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 45Hz~50kHz |
最大入力 | 130W(EIAJ) |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧レベル | 89dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 1kHz、5kHz |
最大外形寸法 | 幅228x高さ403x奥行275mm |
重量 | 8.5kg |
別売 | スピーカースタンド SG-11(2台1組、¥16,000) |