TRIO P-9
¥69,800(1982年発売)
解説
フルオート機構に加えて、リピート機能やトーンアームのフリーセレクション機能を搭載したリニアトラッキングフルオートプレイヤー。
従来のフルリピート動作に加え、希望の曲から終わりまでのリピート、1曲リピート、任意の曲から任意の曲までの2曲・3曲リピート、曲中の任意のフレーズからフレーズまでのリピートなど、多彩なリピート再生が可能です。
フルリピートや希望曲から終わりまでのリピートは、リード溝や聴きたい曲の頭の溝でリピートスイッチを押します。また、希望の1曲リピートや2曲・3曲続けてのリピート、曲中のフレーズからフレーズまでのリピートは、リピートスタート時とエンド時にリピートスイッチを押します。
どのリピート動作中でも、Repeatインジケーターが点灯し、リピート動作はPlay/Cutスイッチで解除できます。
また、リピート・スタートポイントを設定後、フリーセレクション機構でアームを動かしてリピート・エンドポイントを設定することも可能です。
奥行は187mmで、置き場所に困らないフロントローディング・タイプを採用してます。
このフロントローディング・タイプは、ハウリングの原因となっていた垂直方向の床振動が針先に伝わりにくいというメリットもありました。
トリオのカセットデッキX-9と接続することで、プレイヤーの再生開始にタイミングを合わせてデッキの録音機構が動作するシンクロ動作が可能です。
Synchroボタンを押してアームをリードインさせると、針先がレコード針にふれると同時に、カセットデッキは録音状態に入り、テープがスタートします。
また、再生中にSynchroボタンを押しておけば、針先がレコード盤を離れると同時に、デッキは録音を停止し、Rec・Pauseの状態になります。
アームにはカッティングマシーンと同じ動きをするリニアトラッキングアームを採用しています。
これにより、トラッキングエラー角が少なく、正確なピックアップを可能にしてます。
また、DCモーターとワイヤードライブによる独特なトラッキングサーボメカニズムにより、静かなアーム走行を得ています。
透明レコードやカラーレコードを自動演奏する場合は、オートサイズセレクターやオートスピードセレクターが誤動作する場合があるため、付属の誤動作防止用シートを使用します。
機種の定格
| 型式 | リニアトラッキングフルオートプレイヤー |
| <フォノモーター部> | |
| 駆動方式 | ベルトドライブ |
| モーター | FGサーボモーター |
| ターンテーブル | 20.5cm、0.85kg |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm |
| ワウ・フラッター | 0.07%(WRMS) |
| SN比 | 65dB(DIN-B) |
| <トーンアーム部> | |
| 型式 | ダイナミックバランス式リニアトラッキング |
| アーム実効長 | 62mm |
| トラッキングアングル | 0.5゜ |
| 針圧 | 2.5g |
| <カートリッジ部> | |
| 型式 | VM型(V-52) |
| 交換針 | 補正部品N-52 |
| <総合> | |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力(電気用品取締法) | 17W |
| 外形寸法 | 幅358x高さ392x奥行187mm |
| 重量 | 約9kg |