- KENWOOD L-03DP
- ¥240,000(1982年発売) 
解説
KENWOODが発表したCDプレイヤー1号機。
            
            ピックアップ部では、半導体レーザーから発射したレーザー光線を平行光線に直すコリメートレンズと、レーザー光線を収束しディスクの信号面に焦点を合わせる対物レンズに収差の少ない高精度レンズを採用しており、デジタル信号の検出能力を高めています。
            また、フォーカスエラー検出には多反射型の臨界角検出方式を採用しており、トラッキングエラー検出には4分割ディテクターによる時間差検出方式を採用して正確なサーボコントロール信号を得ています。これを用いて応答特性に優れた2次元駆動アクチュエーター方式の高精度フォーカス/トラッキング調整機構によってレーザー構成を制御しています。
            
            回転サーボシステムやピックアップ送り機構などのメカニズムの制御にはコンピュターコントロールを採用しています。
            また、半導体レーザーピックアップのスライド機構にはクロスローラーを採用し、精密な運動と軽い動作、高い安定性を得ています。さらに、ディスクモーターにはコアレスのDCモーターを採用しています。
            
            D/A変換部には16ビットD/Aコンバーターを採用しています。このD/Aコンバーターは高速変換が可能な積分型方式を採用しており、変換リニアリティを向上させています。
            また、D/Aコンバーターの出力信号から高周波成分を切り捨てるローパスフィルターには、11次有極アクティブ・ローパスフィルターを採用しています。
            
            トリオ独自のオーディオ技術であるΣドライブを搭載しています。
            これにより、L-03DPと接続されるアンプの間で、電源トランスの1次側では電源コードによって、2次側では交流的に結合されて大きなループが形成されるのを防ぎ、相互干渉を抑えています。
            
            多機能DPSS(ダイレクト・プログラム・サーチ・システム)により、曲の頭出しなどの操作を行っています。
            これにより、ランダムアクセスや8曲までのプログラムメモリー、ワンタッチ選曲操作、リピート動作、FF/BWD操作などが可能です。
            
            操作状態が一目で確認できる大型集中ディスプレイを搭載しています。
            
            キーの操作状態を触感だけでなく聴感的にもチェックできるように、CHIRPオンの発生装置を内蔵しており、操作キーを押すとピッという電子音が鳴ります。
            このCHIRP音は背面パネルにあるスイッチの切換えにより停止できます。
			
機種の定格
| 型式 | CDプレイヤー | 
| 方式 | 光学式(コンパクトディスク方式) | 
| ピックアップ型式 | 半導体レーザーピックアップ | 
| 標本化周波数 | 44.1kHz | 
| 量子化ビット数 | 16ビット | 
| チャンネル数 | 2チャンネル | 
| 周波数特性 | 5Hz~20kHz | 
| ダイナミックレンジ | 90dB以上 | 
| SN比 | 90dB以上 | 
| 高調波歪率 | 0.004%以下(1kHz定格) | 
| チャンネルセパレーション | 90dB以上(1kHz) 80dB以上(10kHz) | 
| ワウ・フラッター | 水晶発振精度(測定限界以下) | 
| 出力 | 可変端子(Σドライブ):0~5V/1Ω以下 固定端子:1.5V/600Ω | 
| D.P.S.S.機能 | トラックナンバーおよびインデックスナンバーにて可能 | 
| サーチ可能曲数 | トラックアンバーおよびインデックスナンバーとも99まで可能 | 
| アクセスタイム | 平均1秒 | 
| FFリバース送り精度 | 1秒単位 | 
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz | 
| 消費電力 | 50W(Play時) | 
| 外形寸法 | 幅440x高さ135x奥行340mm | 
| 重量 | 9.9kg | 
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