TRIO KP-F500
¥46,000(1979年発売)
解説
電子制御フルオート機構を搭載したDDターンテーブル。
フォトダイオードとLEDを組合わせた光学検出機構により、オートイン位置・リターン位置・アームレスト位置など、トーンアームの動作位置を検出しており、動作検出精度を向上させています。
また、オートメカニズムがトーンアームと接触しないため、たとえオートメカニズムで有害な振動が発生しても貼り先に伝わらない構造となっています。
アームの駆動には専用モーターを、アームリフターの動作には専用プランジャーを使用しており、ターンテーブル駆動、アーム駆動、アームリフター駆動とそれぞれの駆動部に専用の駆動源を持たせることで互いの干渉を抑えています。
LEDを埋め込んだフェザータッチの操作スイッチを採用しており、タッチしたスイッチのLEDが点灯して動作中の機構をわかりやすくしています。
電子コントロールメカニズムは、すべてのオート動作の中でカット動作を最優先にした設計となっており、誤ってプレイボタンを押した際や、トーンアームが降下中でも、カットスイッチを押すとリターン動作を開始します。
また、アームの移行中でも、レコードをトレースしている間でも、アームをレストに戻すと全てのオート動作は自答できに解除されます。
高精度なコアアンドスロットレスDCサーボモーターにより、ワウフラッター0.04%の定常回転を実現しています。
また、サーボ回路だけではコントロールできない過渡的な負荷変動をターンテーブルで改善しています。
キャビネットはハウジングマージンに優れたNewARCB材を採用した複合構造となっており、共振特性の異なる2つの物性を複合して防振特性を改善しています。
オルトフォン社製のカートリッジ(F150MKII)が採用されていました。
別売りのリモートコントローラー(RC-500)を使用することで、Play・Cut・Size
Selectなどの動作がリモートコントロール出来ます。
また、演奏中にリモートコントロール操作をPower Offにするとメモリートレース状態となり、そのまま演奏を続けます。
演奏が終わり、アームがリターンし、アームレストに戻ると、自動的にプレイヤーの電源がOFFになります。
ダストカバーは別売りでした。
機種の定格
型式 | DDターンテーブル |
<フォノモーター部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
モーター | コアアンドスロットレスDCサーボモーター |
ターンテーブル | 31cm、1.15kgアルミダイカスト製 |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調範囲 | ±3%範囲 |
ワウ・フラッター | 0.04%(WRMS) |
SN比 | 55dB(JIS) 71dB(DIN-B) |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランスS字型パイプ・ユニバーサルタイプ EIA規格プラグインヘッドシェル |
アーム実効長 | 225mm |
オーバーハング | 15mm |
トラッキングエラー | ±1.5゜以内 |
針圧可変範囲 | 0~3g |
適用カートリッジ重量 | 3~9g(付属シェル9g使用時) |
<カートリッジ部> | |
型名 | オルトフォン、F150MKII |
型式 | バリアブルマグネティックシャント |
周波数特性 | 20Hz~20000Hz |
チャンネルセパレーション | 25dB以上(1000Hz) |
出力電圧 | 5mV(1000Hz、5cm/s) |
出力バランス | 2dB(1000Hz、5cm/s) |
最適負荷インピーダンス | 47kΩ |
針先 | 0.6mil |
適正針圧 | 1.5±0.5g |
コンプライアンス | 25x10-6cm/dyne |
交換針 | 純正部品N-15MKII |
<総合> | |
付属機構 | Photo検出電子コントロール・フルオートマティック機構 リモートコントロール端子 メモリートレース機構(RC-500使用) ダイヤル式ダイナミックアンチスケーティング機構 オイルダンプキューイング機構 回転数微調整ボリューム(±3%以内) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 7W |
外形寸法 | 幅440x高さ140x奥行375mm |
重量 | 7.9kg |
別売 | ダストカバー SR-50P(¥2,000) リモートコントローラー RC-500(¥29,800) |