TRIO KP-5500
¥49,800(1974年発売)
解説
ダイレクトドライブ方式を採用したレコードプレイヤー。
ターンテーブルの駆動にはダイレクトドライブ方式を採用しています。
駆動モーターには超低速電子コントロールによるDCモーターを採用しており、回転数を一度設定すればサーボ回路によって電源電圧の変動を受けず、正確な回転数を維持します。また、電源周波数によってキャプスタンを交換する必要が無く、ベルトやアイドラによる減速機構も無いため、初期性能を長期にわたって維持する事が可能です。
ターンテーブルには30.4cmで重さ1.5kgのターンテーブルを採用しており、構造的な質量分布を考慮して慣性能率200kg・cm2としています。
トーンアームには強度に優れ実効質量の小さい高感度テーパードパイプアームを採用しています。
このアームは重心線に対して左右の重量バランスを保つトータルラテラルバランス方式となっており、バランサーをアームに取り付ける必要が無く、トーンアームの実効質量を少なくとる事ができ正確なトレーシングが可能です。また、プレイヤーを多少傾けてもアームが流れる恐れがありません。
アーム部は低重心型なため安定したトレーシングを可能としています。また、高さ調整が可能です。
針圧直読式のアンチスケーティング機構を装備しています。
針先ゲージ兼用のパイロットランプを装備しており、カートリッジを交換した際にアームをスタンドに固定した状態で針先ゲージにより調整が可能です。
ヘッドシェルにはスタイラス・ホリゾンタルアジャスターを装備しており、針先の傾きを調整する事が可能です。
カートリッジにはMM型カートリッジを採用しています。
出力ケーブルには32.5pF/mの低容量ケーブルを採用しており、カートリッジの出力端子からピンプラグまでを100pF以下に抑え、4ch再生にも対応を図っています。
ダストカバーにはフリーストップタイプの新ダストカバーを採用しています。
一般的なダストカバーは開くと奥へ突き出すため、プレイヤーを壁面につける事ができませんでした。KP-5500のダストカバーはこの問題を解消しており、収容場所のスペースファクターを改善しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
駆動モーター | 超低速電子整流子モーター |
ターンテーブル | 30.4cmアルミダイキャスト製、1.5kg 慣性能率:200kg・cm2 外周ストロボ |
回転数 | 2スピード、33-1/3、45rpm |
回転数切換方式 | 純電子式コントロール |
回転数微調範囲 | 33-1/3、45rpm、各独立調整 調整範囲:±3% |
ワウ・フラッター | 0.05%以下WRMS |
S/N比 | 57dB以上 |
起動 | 1/2回転で定速回転 |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランス型テーパードパイプアーム 針圧直読式バランスウェイト、高さ調整付き スタイラス・ホリゾンタルアジャスター スライドロック式EIA規格プラグイン方式 トータルラテラルバランス方式 |
実効長 | 215mm |
適合カートリッジ自重範囲 | 2.2g~14.0g |
トラッキングエラー | ±1.5゜以内 |
<カートリッジ部> | |
カートリッジ | MM型 |
適正針圧 | 2g |
最適負荷インピーダンス | 50kΩ |
出力電圧 | 5mV(1kHz、50mm/sec) |
出力バランス | 2.5dB(1kHz、50mm/sec) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
チャンネルセパレーション | 25dB(1kHz) |
交換針 | N-39 |
<その他> | |
付属機構 | ポーズエレベーション アンチスケーティング ピッチコントロール シェルスタンド 大型インシュレーター(水平バランス調整つき) 新型着脱自在フリーストップヒンジ |
ケーブル | 両ピン式超低容量オーディオコード |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 3.0W |
外形寸法 | 幅482x高さ150x奥行347mm |
重量 | 7.0kg |