TRIO KP-4000
¥39,800(1974年頃)
解説
2モーター方式を採用したフルオートプレイヤー。
ターンテーブル駆動用とアーム作動系のモーターを独立させた2モーター方式を採用しており、信頼性や安定性を大幅に改善しています。
ターンテーブル駆動用に起動トルクが大きく回転ムラの少ない4極シンクロナス型モーターを採用しています。また、オート機構作動用には24極シンクロナス型ギヤードモーターを採用しています。
フルオート機構を採用しており、リードイン、リターン、カット、リピートなどのアーム動作を自動的に行います。
ターンテーブルには30cmアルミダイキャスト製ターンテーブルを採用しています。
駆動方式はベルトドライブ方式でベルトにはポリウレタンベルトを採用しています。
トーンアームにはS字型トーンアームを採用しています。
このアームは新設計のもので、アーム回転部の軸受には精度の高いボールベアリング構造を採用し、ピボットの支点位置も変更しています。
針圧は直読式で、ヘッドシェルにはEIA規格のプラグイン方式を採用しています。
アンチスケーティング機構を搭載しており、軽針圧動作時に歪の原因となるインサイドフォースを打ち消します。
針圧印加には直読式を採用しており、針圧に合わせて再生中も可変が可能です。
カートリッジにはMM型カートリッジであるV-39mkIIを採用しています。
これは好評だったV-39を改良したもので、カンチレバーにアルミ軽合金のパイプを使用する事で実効質量を軽減し、振動系全体の質量も抑えています。
脚部には共振点の低い特殊ゴムを使用しており、硬度や肉厚の面で検討を加えた設計によりハウリングを防止しています。
ミューティングスイッチを装備しており、針先がレコード盤に離着する時のショックノイズを抑えられます。
新しいアームエレベーション機構を採用しています。
この機構では、ゆっくり動かすと針先がゆっくりと上下し、速く動かすと速く上下する設計となっています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
駆動モーター | ターンテーブル駆動用:4極シンクロナス型モーター オート機構用:24極シンクロナス型ギヤードモーター |
ターンテーブル | 30cmアルミダイキャスト製 |
回転数 | 33-1/3、45rpm |
ワウ・フラッター | 0.07%以下WRMS |
S/N比 | 49dB以上 |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランスS字型パイプアーム 針圧直読式バランスウェイト ラテラルバランサー付き EIA規格プラグイン方式 |
針圧可変範囲 | 0~4g |
適合カートリッジ自重範囲 | 4g~13g |
トラッキングエラー | ±1.5゜以内 |
<カートリッジ部> | |
カートリッジ | MM型(V-39mkII) |
針先 | 0.5milダイヤ針 |
適正針圧 | 2g±0.25g |
最適負荷インピーダンス | 50kΩ |
出力電圧 | 3mV(1kHz、50mm/sec) |
出力バランス | 1.5dB(1kHz、50mm/sec) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
チャンネルセパレーション | 25dB以上(1kHz) |
交換針 | N-39mkII |
<その他> | |
付属機構 | フルオート機構 マニュアル操作機構 レコードサイズセレクター ポーズエレベーション アンチスケーティング 着脱自在フリーストップヒンジ |
ケーブル | 超低容量オーディオコード |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 7W |
外形寸法 | 幅480x高さ168x奥行367mm |
重量 | 7kg |