TRIO KP-3022
¥33,000(1973年頃)
解説
フルオート機構に加え、テーパードアームや低発泡キャビネットなどの共振防止設計を採用したフルオートプレイヤー。
フルオート機構を搭載しており、オートリードイン、オートカット、オートリターン、オートリピートが可能です。
また、針先がレコード盤に離着する時のショックノイズは、ミューティングスイッチによってシャットアウトしています。
電磁リレー方式による独自の遅延回路を採用しており、スタートボタンを押すとすぐにアームが動作を開始します。
また、ポーズエレベーション機構を搭載しており、ポーズレバーをON-OFFと切換える事でアームのアップダウンが可能です。
ターンテーブル駆動用に4極シンクロナス型モーターを使用し、アーム動作の駆動用には24極シンクロナスギヤードモーターを使用して回転の安定化を実現しています。
また、センターシャフトは、鏡面仕上げをした軸はロールバニシング加工、軸受けは超硬質スチールボールによるボールバニシング加工を採用することで、正確な回転を得ています。
アームには、スタティックバランスタイプの高感度パイプアームにテーパーをつけることで広帯域にわたって共振を防止した楕円テーパードアームを採用しています。また、ピボット部には特殊ダンパー材を採用してハウリングやSN比を改善しています。
このトーンアームは、アーム全体でラテラルバランスをとるように設計されており、バランサーをアームにとりつける必要が無いため、トーンアームの実効質量を少なくすることができています。
また、アンチスケーティング・メカニズムを搭載しており、軽針圧動作時に針とびの原因となるインサイドフォースを打消します。
アームをスタンドに固定した状態でオーバーハングの調整が可能です。
スライドロック式プラグインコネクターを採用しており、確実なシェル交換が可能となっています。
カートリッジには、針先の傾きが調整できるアジャスターを搭載しています。
木製キャビネットにおける共振点のバラツキを追放し、低発泡樹脂成形を採用することで共振を抑えています。
また、パネルフローティング機構を搭載しており、設置場所や音響条件により、ハウリングが出やすい状況の時には、パネルボードをキャビネットからフローティングすることにより、大きな効果が得られます。
CD-4再生対策として32.5pF/mの低容量コードを採用しており、カートリッジの出力端子からピンプラグまでを100pF以下に抑えています。
機種の定格
| 型式 | フルオートプレイヤー |
| <ターンテーブル部> | |
| 駆動方式 | ベルトドライブ |
| 駆動機構 | 2モーター方式 ターンテーブル駆動用及びオート機構駆動用 |
| 駆動モーター | ターンテーブル駆動用:4極シンクロナス型モーター オート機構駆動用:24極シンクロナス型ギヤードモーター |
| ターンテーブル | 30cmアルミダイキャスト製、1.1kg |
| 回転数 | 2スピード、33・1/3rpm、45rpm |
| ワウ・フラッター | 0.08%以下WRMS |
| SN比 | 48dB |
| <トーンアーム部> | |
| 型式 | スタティックバランス型無共振テーパードパイプアーム スライドロック式EIA規格プラグインコネクター アンチスケーティング機構 針圧直読式バランスウェイト トータルラテラルバランス スタイラス・ホリゾンタルアジャスター |
| トラッキングエラー | ±1.5゜以内 |
| <カートリッジ部> | |
| カートリッジ | MM型、0.6milダイヤ針つき |
| 交換針 | N-39 |
| 適正針圧 | 2g |
| 最適負荷インピーダンス | 50kΩ |
| 出力電圧 | 5mV(1kHz、50mm/sec) |
| 出力バランス | 2.5dB(1kHz、50mm/sec) |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz |
| チャンネルセパレーション | 25dB(1kHz) |
| <その他> | |
| ダストカバー | アクリル製着脱自在フリーストップタイプ |
| 付属機構 | (全電動式)フルオート機構 マニュアル操作機構 レコードサイズセレクター 電子式遅延回路 ポーズエレベーション 針先ゲージ兼用パイロットランプ アンチスケーティング パネルフローティング シェルスタンド 電源コード巻き枠 |
| 電源電圧 | 100V、50Hz/60Hz |
| 使用可能電圧 | 90V~110V |
| 定格消費電力 | 7W |
| 外形寸法 | 幅448x高さ173x奥行374mm |
| 重量 | 8.0kg |
| 付属 | 両ピン式超低容量オーディオコード EPアダプター |