KENWOOD DM-7080
¥80,000(1995年発売)
解説
ケンウッド独自のD.R.I.V.E.システムとDAC7を採用したMDレコーダー。
小信号の再現性を改善するため、独自のD.R.I.V.E.(Dynamic Resoruction Intensive
Vector Enhacement)システムを採用しています。
この技術は、適応型フィルター技術の実時間処理(全ての音楽信号を瞬時に処理していく方法)により、微小レベルでの再現性やアタック音などのパルス状の音に対する応答性の向上を図っています。
8倍オーバーサンプリング&20ビットデジタルフィルターと20ビットデータインプットD/Aコンバーターとの間に設置されており、複数個の異なる可聴周波数帯域内の遮断周波数をもつローパスフィルター(LPF1~n)で構成され、遅延器(Do~Dn)はこれらローパスフィルターで発生する遅延量を合わせる役目をしています。
デジタルフィルターからのデータは入力端子から分配され、各遅延器に入力され、さらに各LPFに入力されます。このとき全ての遅延器と、ローパスフィルターは常に動作しています。
次にセレクターコントロール回路により、入力されたデータの周波数成分やレベルを常時検出し、最適なLPFの出力を検出します。
これにより、あらゆる状況で20ビット精度のデータによるD/Aコンバーターの駆動を実現しています。
D/AコンバーターにはDAC7を搭載しています。
またA/Dコンバーターには1ビット5次ノイズシェービングで18ビットの分解能というA/Dコンバーターを搭載しています。
1ビットD/Aコンバーターのリニアリティに大きく影響を与えるジッターを減らすため、アドバンスド・ハイプレシジョンマスタークロックを搭載しています。
これにより、電源ラインやグランドラインからの影響を防ぐことで、マスタークロックの純度を高め、D/A変換の精度を高めています。
15文字x2段の表示部で確認しながら、マルチジョグダイヤルを操作し、カタカナ・英大文字/小文字・記号などが入力できるタイトル・インプット機能や、インプットされた文字で曲名などを素早くチェックするタイトル・サーチ機能を搭載しています。
現在の曲順を見ながら40曲以内の範囲で曲の移動ができるクイック・ムーブや、一曲の移動が簡単にできるトラック・ムーブ、一つの曲を分割できるトラック・ディバイド、曲と曲をつなげることができるトラック・コンバイン、曲の消去が出来るイレースなどの機能を搭載しています。
デジタル入出力端子(光・同軸)やアナログ入出力端子を搭載しています。
大型ドットFL管表示
オート/マニュアル・トラックレコード機能、プログラムモード、タイマーレック&プレイ、オートディスクローディング、オートパワーオン(ディスク挿入時)などが可能です。
32キーリモコンを搭載しています。
機種の定格
型式 | MDレコーダー |
読取り方式 | 非接触光学式読取り(半導体レーザー) |
記録方式 | 磁界変調オーバーライト方式 |
回転数 | 400rpm~900rpm(CLV) |
音声圧縮方式 | ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding) |
<D/Aコンバーター> | |
D/Aコンバーション | 1ビット(DAC-7) |
オーバーサンプリング | 8fs(352.8kHz) |
<A/Dコンバーター> | |
方式 | 5次ΔΣ方式 |
サンプリング周波数 | 44.1kHz |
<デジタルオーディオ性能> | |
周波数特性 | 4Hz~20kHz±0.5dB(EIAJ) |
SN比 | 105dB以上(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 96dB以上(EIAJ) |
総合歪率 | 0.006%以下(1kHz、EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界以下 |
入力感度/インピーダンス | ライン:500mV/25kΩ |
出力レベル/負荷インピーダンス | 固定出力:2V/10kΩ以上 ヘッドホン:24mW/32Ω |
デジタル出力 | コアキシャル:0.5Vp-p/75Ω オプティカル:-15dBm~-21dBm(発光波長660nm) |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力(電気用品取締法) | 22W |
外形寸法 | 幅440x高さ94x奥行373mm |
重量 | 6.2kg |
付属 | リモコン |