TRIO KA-2200
¥158,000(1982年11月発売)
解説
DLD(ダイナミック・リニアドライブ)サーキットを採用したプリメインアンプ。
DLDサーキットは出力部にローパワーアンプとハイパワーアンプの2つのアンプを持った構造となっており、信号の大部分を歪率0.001%以下のローレベルアンプで処理しています。このローレベルアンプの受け持ちは約50Wまでで、このアンプを100W以上出せる電源で駆動するため、電源インピーダンスを低くすることができ、スピーカーの負荷変動にも影響されない良好な特性を得ています。
またハイパワーアンプは、ピーク信号が通過するごく短い瞬間だけのため、発熱量も少なく、内部損失もほとんど発生していません。またKA-2200は強力電源部によるダイナミック・パワーサプライも搭載しており、8Ωで230W、4Ωで340W、2Ωで430Wの瞬間パワーを送り出すことを可能にしています。
また、スピーカーの入力端子での性能を向上するため、Σドライブ方式を採用しています。
この方式によりスピーカーの入力端子でも0.003%の低歪率を維持しています。
各ステージの回路間の干渉を抑えるため、マルチ給電方式を採用しています。
イコライザー部用電源巻線、コントロールアンプ用電源巻線、パワーアンプ用電源巻線をそれぞれ独立して持った2トランス・マルチ給電方式を採用しています。
特にパワーアンプ用には12000μF/50WVx2と12000μF/91WVx2のケミコンを使用しています。
フェーダータッチボリュームを搭載しており、ボリュームツマミで常用する音量を決めておけば、フェーダーに軽くタッチするだけで、フェードイン、フェードアウトできます。
MCカートリッジ用、MMカートリッジ用に、入力部の差動回路とNF素子をそっくり差換える独自のデュアルヘッド・イコライザーアンプを採用しています。
専用の回路を持つことで、それぞれのカートリッジの性能を引き出しています。
機種の定格
型式 | DLDインテグレーテッドアンプ |
定格出力 | 150W+150W(20Hz~20kHz、両ch動作、8Ω) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz、8Ω) | Phono→SP端子:0.005%(定格出力時) Tuner、Aux、Tape→SP端子:0.003%(定格出力時、1/2定格出力時) |
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.003%(Tuner、AUX、Tape→SP端子、定格出力時、8Ω) |
周波数特性 | DC~200kHz-3dB(Tuner、AUX、Tape→SP端子) |
ダンピングファクター(100Hz) | 1000 |
入力感度/インピーダンス | Phono MM→SP端子:2.5mV/47kΩ Phono MC→SP端子:0.1mV/100Ω Tuner、AUX、Tape→SP端子:150mV/47kΩ Power IN:1V/100kΩ |
SN比(IHF-A) | Phono MM→SP端子:88dB Phono MC→SP端子:70dB(100μV入力時) Tuner、AUX、Tape→SP端子:110dB |
トーンコントロール | Bass:50Hz±10dB(200Hz)、100Hz±10dB(400Hz) Treble:10kHz±10dB(3kHz)、20kHz±10dB(6kHz) |
ラウドネスコントロール(Volume-30dB) | 30Hz、60Hz、90Hz/+3dB、+6dB、9dB |
サブソニックフィルター(-3dB) | 6dB/oct(18Hz) |
ライズタイム | 1.7μs(Tuner、Aux、Tape→SP端子) |
スルーレイト | ±100V/μs(Tuner、Aux、Tape→SP端子) |
出力帯域幅(歪率0.02%、8Ω) | Tuner、AUX、Tape→SP端子:5Hz~90kHz |
Phono最大許容入力(THD0.005%、 Phono→Tape Rec、1kHz) |
MM:260mV MC:10mV |
Phono RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.2dB(Phono→Tape Rec) |
出力レベル/インピーダンス | Pre OUT:1V/750Ω Tape Rec Pin:150mV/330Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力(電気用品取締法) | 370W |
電源コンセント | 連動:2系統100W 非連動:1系統400W |
最大外形寸法 | 幅440x高さ158x奥行383mm |
重量 | 15kg |