TOKYO SOUND Valve300SE
¥231,000(2007年頃)
200V仕様:¥241,500(限定50台、2007年頃)
解説
Valve300の発売8周年を記念し、基本性能はそのままにボリュームやコンデンサ、配線材をアップグレードした管球式プリメインアンプ。
ボリュームには東京光音電波の特注コンダクティブ・プラスチック型ボリュームを採用しています。また、8個の全カップリングコンデンサにはASCポリプロピレンフィルムコンデンサを採用しています。
さらに、キーダバイスの変更に伴う音質調整のための定数変更により、従来の重厚感に加えて解像度の向上と透明度の高いスケール感を得ています。
回路には五極管6L6GCをプッシュプルで使用しており、さらにP.A.T.回路を用いる事でプッシュプルのパワーとシングル並の自然な美しさの両立を図っています。
P.A.T.(Positive Alternating Turn)回路を搭載しています。
五極管の弱点を改善するため、五極管の三極管接続やウルトラリニア接続、カソードフィードバックなどの回路が旧来より各社製品で採用されています。P.A.T.回路は従来のそれらの回路とは異なる方式で五極管の弱点である音の曖昧さや不透明さ、高域の粗さなどを改善しています。さらにP.A.T.回路では真空管の内部抵抗を低下させる事で三極管的な動作状態となり、低域の押し出し感や弾力感も高めています。
P.A.T.回路の概要は下の図を参考にして下さい。五極管V1/V2のSGに対して直流的には+B2のDC電圧を抵抗AA'を介して固定化して供給しています。それに対して交流的にはOPTのP1から抵抗B'を介してV2のSGに、P2から抵抗Bを介してV1のSGに交流信号を通し、さらにコンデンサーCC'を抵抗AA'に追加した構造となっています。
金メッキ黄銅削り出しピンジャックや太いスピーカーケーブルに対応する大型ターミナル、黄銅削り出しツマミなどのパーツを採用しています。
また、AC入力には3Pインレット型を採用しており、ケーブルのグレードアップが可能です。
さらに別売りのインシュレーターで脚部のグレードアップが可能です。
独自のHOJYUNコントロール回路によってより豊潤でコクのある音が得られるとしています。
バイパススイッチによってソースダイレクトでの使用も可能です。
200V仕様も限定50台のみ発売されました。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
定格出力 | 35W+35W |
周波数特性 | 5Hz~50kHz |
定格入力 | 500mV |
入力インピーダンス | 100kΩ/250kΩ(Hojun Bypass) |
残留雑音 | 0.6mV以内 |
コントロール | Select(1、2、3) Tape Monitor(Monitor、off) Volume Hojun(On、Bypass) Hojun Power(On、Off) |
使用真空管 | 6L6GCx4 12AT7x4 |
消費電力 | 150W |
外形寸法 | 幅430x高さ170x奥行き295mm |
重量 | 16kg |