オーディオの足跡

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FET10e/pcの画像
 解説 

信号経路のシンプル化と音質の純化を追求したフォノイコライザーアンプ。

FET10e/pcはフォノ増幅専用の構成となっており、ラインレベル信号をFET10e/hlに送り込むよう設計されています。
カートリッジゲインの増幅は単一のステージで行っており、MM/MC各タイプに最適のゲイン、負荷抵抗やキャパシタンスは内部スイッチによって切換えるため、フロントパネルには一切のコントロール類がありません。

出力端子には金メッキコネクターとバランス接続用のXLRコネクターを採用しています。

ゲインステージにはチャンネルあたり2個で差動ペアを構成したJ-FETを使用しており、これにアクティブ電流ソースでバイアスをかけることによって単一の素子で構成する場合に比べてノイズを低く抑えつつ、いかなる信号の状態においてもクラスA動作を維持できる設計としています。
入力された信号はMOS-FETを用いた回路によって増幅され、コンプリメンタリー回路を経て出力に送られます。

FETは全て厳密にマッチングをとり、スレッショルド独自のテスト装置によってチェックしたものを厳選して採用しています。
また、その他の部品についても世界中から選りすぐったものだけを採用しており、特に数少ないキャパシターにはフィルムタイプ、抵抗素子にはメタルフィルムタイプを使用しています。基板は全てミリタリーグレードのガラスエポキシ製となっており、接点は全て金メッキ処理が施されています。これらの部品は音質に影響の無い外観上に問題があるだけでもリジェクトし、徹底した選別がされています。

30,000μFの容量を誇るコンピューターグレード・キャパシターや、大型トロイダルトランス、各チャンネル独立のディスクリート・クラスA電圧レギュレーターから構成される電源部を別ユニットとして分離し、電源部による変調といったオーディオ系への影響を防いでいます。

機種の定格
型式 フォノイコライザーアンプ
入力インピーダンス 47kΩ、1kΩ、100Ω、47Ω、22Ω切換え
50pF、100pF、150pF、250pF、730pF切換え
出力インピーダンス メイン出力(アンバランス):110Ω/10μF
メイン出力(バランス):220Ω/5μF
ゲイン 25Ωソース、47kΩ入力負荷、10kΩ/1nF出力負荷
  MM:1kHzゲイン=76.45=37.7dB
  MC:1kHzゲイン=841=58.5dB
周波数特性 RIAAディエンファシスカーブ、20Hz~20kHz
  MM:±0.2dB
  MC:±0.2dB
歪率 20Hz~20kHz、10kΩ/1nF出力負荷
  MM:0.005%(5V RMS)
  MC:0.05%(5V RMS)
SN比 MM:-80dBA(5mV入力基準)
MC:-66dBA(1mV入力基準)
クロストーク 25Ωソース、47kΩ、10kΩ/1nF出力負荷
 -88dB(20Hz~20kHz)
外形寸法 本体:幅482x高さ52(脚含む)x奥行245mm
電源部:幅130x高さ52(脚含む)x奥行152mm
重量 本体:約2kg
電源部:約1kg