
THORENS TD318mkIII
¥88,000(1995年頃)
解説
アナログ再生の楽しさを気軽に味わえるようシンプルに設計されたレコードプレイヤー。
駆動方式にはベルトドライブ方式を採用しています。
回転機構には2相ジェネレーターによって駆動される24極シンクロナスモーターを採用しており、ドライブベルトと精密プーリーによってモーターの最大トルクをプラッターに伝えています。ドライブベルトによって駆動系と回転系を離し、モーター振動がフラッターやスタイラスに伝わりにくくしています。
プラッターはインナーとアウターの二重構造を採用しており、アウタープラッターは直径30cm、重量2.7kgの亜鉛合金製となっています。
また、インナープラッターはTD318mkIIIのために新開発されたもので、従来の合金製の代わりに異種レジンを複合・成型した構造を採用しています。これにより加工精度やワウフラッターとの嵌合性が向上し、軸受部の軽量・高精度化を図っています。
さらに軸受部には特殊鋼を用いるとともに入念な鏡面仕上を施し、平滑で精度高い作りを実現しています。
シャーシを回転系と駆動部に分割・アイソレートするトーレンス伝統のフローティングサスペンション方式を採用しています。
この方式では重心に対して最適の位置に配した3点支持のリーフ板バネによって回転系をフローティングした上でサウペンドすることにより、内部振動や外来振動をピックアップ部に伝えない構造となっています。
また、キャビネット素材には剛性に優れたMDFを採用しています。
トーンアーム部にはTD318mkIII用に新規設計されたスタティックバランス型ストレートタイプトーンアームTP50を搭載しています。
TP50は調整個所もリフターの高さと針圧、インサイドフォースのみとなっており、軽量で使い易い設計となっています。
ヘッドシェルには専用のものを使用しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ベルトドライブ |
モーター | 24極シンクロナスモーター |
速度 | 33、45rpm、電子式速度選択 |
モーター速度制御 | 2相ジェネレーターによるシンクロナス制御 |
ターンテーブルプラッター | 2.7kg、亜鉛合金製 |
プラッター経 | 30cm |
ワウ・フラッター | 0.04%以下(DIN45507) |
ランブル | 70dB以上(WTD、DIN45539) |
<トーンアーム(TP50)部> | |
型式 | スタティックバランス型ストレートアーム |
実効長 | 228mm |
スタイラスオーバーハング | 18mm |
オフセット・アングル | 24度 |
ラテラルトラッキングエラー | 最大0.16度/cm |
実効質量 | 14g |
適合カートリッジ自重 | 4g~13g |
針圧印加方式/範囲 | カウンターウエイトにて調整(直読式) |
アンチスケーティング方式 | スプリング方式 |
自動ストップ | 光学方式 |
ヘッドシェル | TP55(専用ヘッドシェル) |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz(付属アダプターによる) |
外形寸法 | 幅440x高さ170x奥行350mm カバーオープン時:高さ430x奥行445mm |
重量 | 11kg |