THIEL CS7
¥1,600,000(2台1組)
解説
完全新設計ユニットによるオールメタル4ウェイ+パッシブラジエーターのフロア型スピーカーシステム。
THIELの技術的熟成の成果を集大成したフラッグシップモデルです。
低域には、フレームにマグネシウムシャーシを採用した300mm径ヘラ絞りメタルコーンユニットを採用しています。
ショートコイル/ロングギャップ磁気回路により、一般的なウーファーの1/10の歪率を達成しており、ダイナミックレンジを阻害する主原因となっていたコイルからマグネットへのリアクションを、銅製スリーブと10ポンドのマグネットとの相乗効果により低減しています。
ダイヤフラムの再低共振周波数は動作領域の4オクターブ上に設定され、ダイナミック型ドライバーの問題であるエネルギー蓄積の問題を解決しています。
中低域にはマグネシウムシャーシに組まれた165mm径メタルコーンユニットが採用されています。
コーンの空洞を埋めるウェーブガイドの装着により上部ユニットの回折現象を排除すると同時にダイヤフラムの最低共振周波数を動作領域の2オクターブ上に設定することで、不要共振による音質劣化を防いでいます。
高域と中高域は同軸上に配置されています。
高域は25mm径アルミドームタイプで、ダイヤフラムの再低共振周波数を26kHzと可聴帯域外へ設定して有害共振を排除しています。
中高域にはウェーブガイドを装着した76mm径メタルコーンユニットを採用しています。
これにより同軸ユニットでは避けられなかったユニット内における回折現象を解決し、同軸型のメリットだけを活かしています。
時間軸特性、位相特性、周波数特性などの諸特性を厳密に整合するコヒレントソース・デザインを実現するため、ネットワークには1次(6dB/oct)のシステムを採用しています。
これは位相回転が起こらない唯一のクロスオーバーシステムであり、各ユニットとネットワークとの相補特性によって時間・位相の整合を実現しています。
フロントバッフル部はスチールとファイバー混入の高密度コンクリートによって一体成型されています。周波数特性と時間特性の両面に悪影響を与える回折現象を防止するため、独自のラウンドシェイプに仕上られています。
各ユニットはバッフルに強固にマウントされています。特に低域ユニットは背面板まで貫通するセンターロックボルトで固定され、エンクロージャー全体の剛性向上にも貢献しています。
エンクロージャーの板厚は1インチで、内部は周到な設計のブレースによって補強され、剛性を高めています。
標準の仕上げはアンバーウッド仕上げですが、他に特別仕様としてナチュラル・チェリー、ローズウッド、オークなど10数種類の外装仕上げが可能です。
機種の定格
方式 | 4ウェイ・3スピーカー・パッシブラジエーター方式・フロア型 |
使用ユニット | 低域用:30.0cmコーン型 中低域用:16.5cmコーン型 中高域用/高域用:7.6cm同軸型(7.6cmコーン型+2.5cmドーム型) その他:30.0cmパッシブラジエーター |
帯域幅 | 23Hz~18kHz -3dB |
周波数レスポンス | 25Hz~17kHz ±1.5dB |
フェイズレスポンス | ±10゜以下 |
感度 | 86dB/2.8V/m |
インピーダンス | 4Ω(最小3Ω) |
推奨パワーアンプ出力 | 100W~500W |
外形寸法 | 幅356x高さ1400x奥行483mm |
重量 | 91.2kg |