オーディオの足跡

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CS7の画像
 解説 

新たなフラッグシップモデルとしてTHIELの技術の成果を集大成したスピーカーシステム。

CS7に搭載した各ユニットには極めて高剛性で内部損失の低い特別仕様アルミ合金製ダイアフラムを採用しています。
ダイアフラムの最低共振周波数を高い周波数帯域とする事で各ユニットの実用領域における共振を排除し、有害なエネルギー蓄積やリンギングを排除しています。

低域には30cmコーン型ウーファーを搭載しており、30cmパッシブラジエーターと組み合わせて低域再生を行っています。
振動板はヘラ絞りによるメタルコーンで、最低共振周波数は動作領域の4オクターブ上に設定されており、ダイナミック型ユニットの問題であるエネルギー蓄積を解決しています。
この振動板にショートコイル/ロングギャップ磁気回路を組み合わせる事で一般的なウーファーの1/10の低歪率を実現しています。また、ダイナミックレンジを阻害する原因となっていたコイルからマグネットへのリアクションを重量級の銅製スリーブと10ポンドのマグネットとの相乗効果によって低減しています。

中低域には16.5cmコーン型ミッドバスユニットを搭載しています。
このユニットではコーン型振動板の空洞を埋めるウェーブガイドを装着する事で上部ユニットの回折現象を排除し、それと同時にダイアフラムの最低共振周波数を動作領域の2オクターブ上に設定する事で不要共振による音質劣化を防いでいます。

中高域と高域には7.6cm同軸型ユニットを搭載しています。
中高域部には特徴的なウェーブガイドを装着した7.6cmメタルコーン型ミッドハイユニットを採用しており、ウェーブガイドによって従来の同軸型で避けられなかったユニット内における回折現象を解決しています。
高域部には2.5cmアルミドーム型ツィーターを採用しており、ダイアフラムの最低共振周波数を26kHzと可聴帯域外へ設定する事で有害共振を排除しています。

各ユニットのフレームにはマグネシウムフレームを採用しています。

ネットワーク回路にはTHIELが一貫して採用している1次(6dB/oct)システムを採用しており、位相回転を防いでいます。このネットワークと各ユニットとの相補特性によって時間と位相の整合を実現しています。
さらに各ユニットの高精度な特性管理によって、25Hz~17kHzで±1.5dB以内、40Hz~12kHzで±0.5dB以内のフラットなレスポンスとトランジェント・ステップレスポンスを実現しています。

エンクロージャーはフロントバッフルに傾斜角を持たせたデザインを採用しており、各ユニットのタイムアライメントを最適化して優れた過渡特性を得ています。
フロントバッフルにはスチールとファイバーを混入した高密度コンクリートによる一体成型を採用しています。また、形状についても独自のラウンドシェイプに仕上げる事で周波数特性と時間特性の両面に悪影響を与える回折現象を防止しています。各ユニットはこのバッフルに強固にマウントされており、不要共振やドライバー間の相互干渉を排除しています。さらにウーファーユニットは背面板まで貫通するセンターロックボルトで固定されており、エンクロージャーの剛性向上にも貢献しています。
エンクロージャーは1インチの板厚で設計されており、内部はブレースで補強する事で剛性を高めています。

外観の仕上げはアンバーウッドが標準仕上げとなっており、特別仕様としてナチュラル・チェリーやローズウッド、オークなど10数種類の外装仕上げが可能となっていました。

機種の定格
方式 4ウェイ・3スピーカー・パッシブラジエーター方式・フロア型
使用ユニット 低域用:30.0cmコーン型
中低域用:16.5cmコーン型
中高域用/高域用:7.6cm同軸型
 中高域用:7.6cmコーン型
 高域用:2.5cmドーム型
その他:30.0cmパッシブラジエーター
帯域幅 23Hz~18kHz -3dB
周波数レスポンス 25Hz~17kHz ±1.5dB
フェイズレスポンス ±10゜以下
感度 86dB/2.8V/m
インピーダンス 4Ω(最小3Ω)
推奨パワーアンプ出力 100W~500W
外形寸法 幅356x高さ1,400x奥行483mm
重量 91.2kg