Technics ST-G90
¥59,800(1987年頃)
¥55,500(1989年改定)
解説
ツインRF&IF自動切換え機能を搭載したFM/AMチューナー。
フロントエンド部には、ノーマルとスーパーナローのツインRF回路を搭載し、一層の高性能化を図っています。
ノーマル回路には、RF増幅素子・混合素子に4極MOS FETを採用し、局発部にもFETバッファを搭載しています。そして、スーパーナロー回路には4極MOS
FETと3連ツインバリキャップ同調回路を付加し、全体として7連ツインバリキャップ同調回路を構成しています。
ST-G90では、この2つの回路を8bitマイコンによって自動切換えしており、常に最適の受信状態をキープしています。これによるRF相互変調スプリアスレスポンスを従来に比べて1MHzで約20dB改善しています。
IF部にもツイン回路を搭載しており、隣接チャンネル妨害波を自動的に排除しています。
この回路では、同調と同時に隣接して発生する妨害波を自動検出し、妨害波が±300kHz以内に存在するとスーパーナロー帯域(30dB±200kHz)に切り換わり、妨害波が認められない場合はノーマル帯域(55dB±400kHz)に切換えます。
ツインRF回路の搭載とあいまって、実使用における受信性能を大幅に向上しています。
FM信号強度表示を独立させることで、2dBステップで86dBまでの表示を可能にしています。
フロントエンド部とMPX回路をクォーツ制御するツインクォーツを採用しており、周波数ドリフトのない安定した同調精度と、実使用時の環境変化にも安定した高性能を実現しています。
また、DC構成を採用することで優れた周波数特性を獲得しています。
放送局を自動検索するオートスキャン・チューニングを搭載しています。
クォーツレックレベルチェック機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76.1MHz~89.9MHz |
実用感度(75Ω) | 10.3dBf/0.9μV(IHF'58) |
S/N比50dB感度(75Ω) | mono:18.1dBf/2.2μV(IHF'58) stereo:38.1dBf/2.2μV(IHF'58) |
歪率 | mono:0.009% stereo:0.015% |
ダイナミックレンジ | 112dB(1kHz、100%mod、0dB) |
周波数特性 | 4Hz~18kHz +0.2 -0.5dB |
実効選択度 | normal:55dB(±400kHz) super narrow:30dB(±200kHz) |
キャプチュアレシオ | 1.0dB |
イメージ妨害比(83MHz) | 130dB |
IF妨害比(83MHz) | 130dB |
スプリアス妨害比(83MHz) | 130dB |
AM抑圧比 | 55dB |
ステレオセパレーション | 70dB(1kHz) 57dB(10kHz) |
リークキャリア(19kHz) | -70dB |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 522kHz~1629kHz |
実用感度(S/N比20dB) | 20μV、290μV/m |
選択度 | 50dB |
イメージ妨害比 | 40dB |
IF妨害比 | 40dB |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 9.0W |
外形寸法 | 幅430x高さ93.5x奥行282mm |
重量 | 3.1kg |