Technics ST-3050
¥33,800(1975年頃)
解説
波形伝送の追及から音質向上を図ったFM/AMチューナー。
フロントエンド部には周波数直線型バリコンの採用や高周波低雑音トランジスタ、優れた局発コイルの使用などにより、より忠実な周波数変換を得ています。
IF段では、群遅延特性を重視した2素子型セラミックフィルタ2個を用いることで音質改善を図ると共に、高集積度モノリシックIC、差動リミッタアンプ構成により選択度やSN比を改善しています。
MPX段は、優れた分離特性を実現するPLL方式の採用や、高域から低域まで周波数特性が平坦なダブルディファレンシャルスイッチング方式などを搭載しています。
また、スイッチング回路、発振回路は素子数132に相当する高密度ICを採用しており、信頼性を高めています。
MPX部後段に、相遅延時間5.5μsの性能を誇るチェビチェフ型ローパスフィルタを採用しており、優れた特性や忠実な波形伝送を実現しています。
AF部には安定化電源による2段直結回路を採用しています。
AMチューナー部には周波数直線型バリコンと高集積度ICを採用しています。
弱入力信号FMステレオ受信で入る雑音を減少させるMPXハイブレンドスイッチを搭載しています。
局間ノイズをカットできるFMミューティングスイッチを搭載しています。
マルチパス波形観測オシロスコープ端子や、FM 4ch MPX out端子を搭載しています。
機種の定格
| 型式 | FM/AMチューナー |
| <FMチューナー部> | |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHz |
| 感度 | 1.8μV |
| 選択度 | 60dB |
| キャプチャーレシオ | 1.0dB |
| イメージ妨害比(82MHz) | 55dB |
| IF妨害比(82MHz) | 70dB |
| スプリアス妨害比(82MHz) | 85dB |
| AM抑圧比 | 50dB |
| SN比 | 70dB |
| 周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.2 -1.0dB |
| 分離度 | 45dB(1kHz) 35dB(10kHz) |
| リーク・キャリア(19kHz・38kHz) | 60dB |
| 出力電圧 | 可変:0.7V |
| <AMチューナー部> | |
| 受信周波数 | 520kHz~1610kHz |
| 感度 | 25μV |
| 選択度 | 25dB |
| イメージ妨害比 | 45dB |
| IF妨害比 | 40dB |
| <総合> | |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 9W |
| 外形寸法 | 幅386x高さ115x奥行309mm |
| 重量 | 4.8kg |