National/Technics SC-125R
¥120,000(1968年頃)
解説
大型高級機と同じ性能を投入したモジュラーステレオ。
プレイヤー部
半導体カートリッジを独自のバーチカルドライブ方式で駆動しており、優れた特性を獲得しています。
半導体カートリッジには質量0.5g以下の精密なフォトエッチング加工した半導体エレメントを使用しており、ピックアップの振動系の軽量化を実現しています。また、電気的な誘導性が無く、それに付随して発生する設計上の問題点がありません。さらに出力電圧が振動振幅に比例するため、レコード録音特性に対する等化が容易などのメリットがあります。
駆動方式であるバーチカルドライブ方式はエレメントに対して振動が直交してエレメントのねじれが発生しないため、ねじれによって発生するセパレーションの悪化や複雑な振動形態からの歪の発生、針先の音溝に対する追従性能の劣化などがありません。
電子リターン方式を採用しており、安定したリターン動作を実現しています。
この方式ではリターン機構にターンテーブルの回転力を利用していないため、再生音を悪化させて針飛びの原因にもなる針先の側圧がありません。
ターンテーブル部には30cmアルミダイキャストターンテーブルを採用しています。
駆動部は4極シンクロナスモーターを用いたベルトドライブ方式となっています。
レシーバー部
アンプ部はオールソリッドステート設計となっており、回路にはOTL方式を採用しています。
MFB回路を採用しています。
FMチューナー部にはモノラル-ステレオ自動切替機構を採用しています。また、ステレオアイを搭載しており、ステレオ受信状態が確認できます。
チューニングメーターやハイフィルター、ダンピングセレクター等の機能を搭載しています。
スピーカー部
スピーカー部には3ウェイ構成を採用しています。
低域には20cmコーン型ウーファーを搭載し、中域には16cmホーン型スコーカー、高域には5cmホーン型ツィーターを搭載しています。
エンクロージャーには密閉方式を採用しています。
機種の定格
| 型式 | モジュラーステレオ |
| <レシーバー部> | |
| 受信周波数 | FM:76MHz~90MHz AM:525kHz~1,605kHz |
| 受信感度 | FM:5μV(IHF) AM:10μV(IHF) |
| セパレーション | FM:30dB(1kHz、30%、60dB MOD) |
| FMマルチ回路 | マトリックス方式 |
| 出力 | 120W(PMPO) |
| S/N比 | Phono:45dB以上 |
| トーンコントロール | Bass、Treble |
| 付属機能 | ヘッドホン端子 テープモニター Dinコネクター ダンピングセレクター ハイフィルター AMフェライトアンテナ FM外部アンテナ端子 |
| 使用半導体 | トランジスタ:29個 ダイオード:14個 |
| <プレイヤー部> | |
| 駆動方式 | ベルトドライブ |
| 駆動モーター | 4極シンクロナスモーター |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm |
| ターンテーブル | 30cm、アルミダイキャスト製 |
| トーンアーム | チャンネルアーム(ラテラルバランス付き) |
| カートリッジ | 半導体型 |
| 針圧 | 1.5g |
| 交換針 | EPS-11STSD |
| 自動機構 | オートリターン オートカット オートスリープ 回転数自動切替 |
| <スピーカー部> | |
| 方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
| 使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 中域用:16cmホーン型 高域用:5cmホーン型 |
| <総合> | |
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 40W(無信号時、プレイヤー部:17W) |
| 外形寸法 | 本体:幅500x高さ234x奥行388mm スピーカー:幅306x高さ459x奥行223mm |
| 重量 | - |